2010年11月、フランス・パリのユネスコ本部。韓国から来たA弁護士が、教育科学文化の交流を通じて国際平和、安全の促進を図る機関であるユネスコ(国際連合教育科学文化機関)に請願書を伝えた。
国内の一部の強硬保守団体の名義で作成されたこの請願書は、「5・18は北朝鮮軍特殊部隊員600人が起こした暴動だ。光州(クァンジュ)市民を虐殺したのは戒厳軍ではなく北朝鮮軍だ。5・18は民主化運動でないため、ユネスコ世界記憶遺産に登録してはならない」という内容だった。
2010年1月、5・18記念財団と拘束負傷者会・遺族会・負傷者会、光州市は、5・18民主化運動の記録物をユネスコ世界記憶遺産に登録するための登録推進委員会を設置し、登録申請をした。
このように国内の一部団体が「5・18北朝鮮軍介入説」を主張すると、ユネスコは、登録推進委員会に駐韓米国大使館、国防部、国会図書館など5・18記録物を保管している機関から保存管理の同意書を受けるよう要請した。この同意書は、「保有する5・18記録物が世界記憶遺産として価値があるなら厳重に保存してほしい」という内容だった。
同意書を要請された駐韓米大使館は2011年1月28日、「米国は5・18民主化運動の記録物を厳重に保存・管理する」という内容の公文書をユネスコに送った。1980年の5・18当時、米大使館は米国務省に5〜10分間隔で緊迫した状況を電文で送った。米大使館がユネスコに公文書を送ったのは、米政府が5・18を民主化運動であると認めたという意味だ。
ユネスコは、国内外の検証手続きを行って「5・18北朝鮮軍介入説が虚偽」であることを確認し、2011年5月25日、審査委員14人の全員一致で世界記憶遺産に登録した。世界記憶遺産に登録された5・18記録物は、9つの主題に分かれ4271冊85万8904ページにのぼる。
一方、ユネスコは16、17日、光州金大中(キム・デジュン)コンベンションセンターで開かれた世界記憶遺産人権記録物所蔵機関代表者会議で、5・18アーカイブ(博物館)設立推進委員会に最近発行された世界記憶遺産パンフレットを渡した。608ページのパンフレットには、5・18記録物を含め人類が共に保存すべき価値や世界に及ぼした影響が大きな記録遺産297件の内容が書かれていた。
ユネスコは同会議で、世界記憶遺産297件のうち、フランス人権宣言、ドイツのベルリンの壁崩壊、1980年に共産圏で初めて自由労組が起こしたポーランド・グダニスクの21の要求と共に5・18記録物など約10点を選んで国際人権教科書を作成することで意見が一致した。国際人権教科書を作成するのは初めてで、全世界の学校で人権教材として活用される予定だ






