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[オピニオン]国土色の分断

Posted November. 26, 2011 03:24,   

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ドナルド・ラムズフェルド米国防長官在任時代、彼の執務室には韓半島の夜の様子を撮った人工衛星の写真がかかっていた。写真の中の休戦線の南側は明るいが、北側は平壌(ピョンヤン)だけでかすかな明かりが見えるだけで、全域が真っ暗だ。夜の韓半島は電力難に悩まされている北朝鮮と豊かな南韓が明らかに対比される。「光の分断」という名がつけられておかしくない。北朝鮮の実勢だった金容淳(キム・ヨンスン)対南担当秘書も00年、夜間にヘリで済州(チェジュ)からソウルに移動する際、全国土が不夜城であることを見て驚きを隠せなかった。

◆南北韓の山の色も分断の痛みを浮き彫りにしている。英国の危機管理専門企業のメープルクロフトは北朝鮮の山林荒廃化がナイジェリア、インドネシアに次いで世界で3番目に深刻だと発表した。国連が「第2次世界大戦以後、唯一な成功事例」と評価した南韓の鬱蒼な山林とは対比される。ソウル大学環境大学院のパク・ジョンファ教授は、米航空宇宙局(NASA)の地球観測衛星センサー情報を分析した結果、はげ山が北朝鮮全体面積の11.3%の1万3878平方キロだと話した。南韓全体が新緑に包まれる季節にも衛星写真の中の北朝鮮はあちこちが褐色だ。山林庁は北朝鮮の山林を復旧するには、何と49億本の木を植えなければならないと推定する。

◆海上で脱北する人々は船に乗って下りてくる途中、海辺の鬱蒼とした山を見て南韓に到着したのを知って胸をなで下ろしたと吐露する。烏頭山(オドゥサン)統一展望台から臨津江(イムジンガン)の北側の山々を見ると、例外なくはげ山だ。北朝鮮はやたらな開墾や伐採で木が減る貧困型山林荒廃化の道を歩んでいる。北朝鮮住民は飢えをしのぐため、猫も杓子も山すそを畑にし、冬季には焚き物を得るために幼い木までやたらに切っていく。今夏、北朝鮮の激しい洪水被害からも浮き彫りになったように、はげ山のため、洪水と日照りが深刻になる悪循環が続けられている。

◆南韓は1960〜70年代、大々的な山林緑化で全国土を青くする奇跡を成し遂げた。南側でよく育っている木々が北側だといって根を下ろせない理由がない。北朝鮮がその気になったら、南韓の山林緑化のノウハウを伝授してもらえる。政府は李明博(イ・ミョンバク)大統領の指示で北朝鮮造林支援事業の検討を終えた。「ギョレ(同胞の意)の森」をはじめ、たくさんの団体が北朝鮮の山林復旧を助けるための準備をしているが、いざ北朝鮮は別に関心がなさそうだ。

方炯南(バン・ヒョンナム)論説委員 hnbhang@donga.com