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[オピニオン]クァメギ

Posted January. 21, 2008 08:16,   

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冬の健康食には、クァメギが一番だ。白菜やサンチュ、のり、昆布などにクァメギひと切れとニンニク、唐辛子、ねぎ、コチュジャンをのせて食べる——考えただけでもよだれが出る。クァメギの原料はニシンだったが、ニシンが獲れなくなり、サンマが代わりに使われるようになった。しかし味と栄養価、効能はニシンのクァメギに劣らない。子どもの発育や肌の美容、老化防止によく、体に有益なHDLコレステロールが多く含まれる。二日酔いを解消するアスパラギン酸が多く含まれ、酒のさかなにも最高だ。

◆クァメギの発祥地は慶尚北道浦項市(キョンサンプクト・ポハンシ)。迎日(ヨンイル)湾の九龍浦(クリョンポ)を中心にした海岸地域の伝統食品だ。名前も地元の方言に由来する。サンマの目を「モク」ではなく「メギ」と発音し、串を「クェンダ(刺し通す)」という意味から、「貫(クァン)」の字を前につけて「クァンメギ」になり、「ン」が消えて「クァメギ」になったという。最近、浦項へ行くと、冷たい潮風にサンマを干す姿をどこでも目にすることができる。10年前からソウルにも進出し始め、今では米国にまで輸出される。

◆クァメギ業者らは、浦項出身の李明博(イ・ミョンバク)大統領李当選者のおかげで、今年の冬は上機嫌だ。先週末、大統領職引継ぎ委員会まで行って、クァメギ300人分を現地から空輸し、担当記者たちのために「クァメギパーティー」を開いた。引継ぎ委側は、「激励の意味のほかに意図はない」と言ったが、クァメギの宣伝に貢献したことだけは明らかだ。全羅道(チョンラド)特産物の黒山島(フクサンド)のエイでパーティーを開いた5年前の大統領職引継ぎ委を連想させる。政権によって、海産物の地位にも浮き沈みがあるわけだ。

◆金泳三(キム・ヨンサム)元大統領以来、港街出身の大統領の誕生が続き、政権と海産物が「不可分の関係」になった。金元大統領時代には、主に検察で「ヒラメとメイタガレイ」と比喩された。朴正熙(パク・チョンヒ)、全斗煥(チョン・ドゥファン)、盧泰愚(ノ・テウ)政府の30年間、「聖骨」として通った大邱(テグ)・慶尚北道(キョンサンプクト)出身者を高級さしみのヒラメと、「真骨」として新しく浮上した釜山(プサン)・慶尚南道(キョンサンナムド)出身者を一段階下のメイタガレイと呼んだ。金大中(キム・デジュン)、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府では、エイに象徴される全羅道出身が躍進した。こんどは「クァメギの時代」が開かれるのか。

陸貞洙(ユク・ジョンス)論説委員 sooya@donga.com