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[社説]「韓国人国連事務総長」の夢よ、叶え

[社説]「韓国人国連事務総長」の夢よ、叶え

Posted February. 15, 2006 04:47,   

潘基文(バン・ギムン)外交通商部長官が14日、韓国人では初めて国連事務総長の出馬を公式に宣言した。韓国外交の新しい地平を開く歴史的挑戦である。人類の平和と共存、共栄を導く主役として立ち上がる絶好の機会でもある。韓国の外交力と国力の総体的な評価を受けるという気持ちで、政府と国民は支援を惜しんではならない。

潘長官の出馬は、国連の援助で国を建設し、自由民主主義体制を守り抜き、ついに「漢江(ハンガン)の奇跡」を果たした韓国国民に格別の感慨と自負心を抱かせる。国連の受恵国だった韓国から、国際社会の葛藤を調整し、飢餓・テロ・災害などの人類の悩みの解決に先導する事務総長候補が出たことは、国連の存在理由を劇的に示してくれるからだ。

当選に至るまで越えなければならない山は多い。安全保障理事会常任理事国5ヵ国の米国、英国、フランス、中国、ロシアの1国でも拒否権を行使してはならない。「分断国家」という点が心配されるが、半世紀以上も分断状況を安定的に管理し、民主化と産業化を同時に成し遂げた韓国の経験と底力を、むしろ長所としていかさなければならない。韓国の発展戦略と世界平和に対する愛情と貢献は今日、多くの国家の模範になっている。

潘長官は、「事務総長になったら、北朝鮮核問題の平和的早期解決に肯定的な役割を果たす」と述べた。正しい言葉だ。当選すれば、北朝鮮としても核放棄と改革、開放だけが生き残る道であることを実感するだろう。また、国内総生産(GDP)規模世界第11位、貿易量第12位を誇りながらも、時に偏狭な民族主義の枠に閉じこもった韓国の思考と行動も大きく変わるだろう。何よりも未来の世代が、「世界人」としての強い成就の動機と自信を持つようになるだろう。

潘長官の挑戦が成功し、韓半島と北東アジアの平和と安定に貢献し、「平和・安保、開発、人権・民主主義」という国連の目標の具現にも先導できるよう、皆が助けなければならない。機会はたびたび訪れるものではない。