Go to contents

米軍基地のカジノ、出入り禁止の韓国人が「占拠」

米軍基地のカジノ、出入り禁止の韓国人が「占拠」

Posted October. 26, 2003 23:17,   

한국어

基地を訪れた男は正門から300mあまり離れた一階建てのコンクリート製バラックを訪れた。見かけは平凡なバラックだったが、内部は全然違っていた。

明るい照明の下に、チップのうずたかく積もったテーブルがいくつかあって、100人あまりの「顧客」たちが「ブラックジャック」や「バカラ」などのカード・ゲームに夢中になっていた。

「顧客」たちは入口で韓国の貨幣をチップに変えてテーブルに向かった。簡単な飲み物を飲めるバーもあり、40〜50代の主婦たちがカバンを持ってお金を失った人に近付き、掛け金を貸す姿もみられた。

カジノ・テーブルのあちこちからは、「しまった」、「どうしよう」というような韓国語の嘆息が聞こえた。カジノを訪れた100人あまりの中で外国人とわかるのはわずか10人あまりで、カジノを「占領」した人たちは大半が「韓国人」だった。

片隅のテーブルには、青いチェック柄のシャツを着た国会議員の宋氏の姿がみえた。宋議員は隣に座った女性とたまに対話を交わす時を除いては、深刻な表情でカード・ゲームに没頭していた。宋議員のテーブルには他のテーブルと同じく1枚あたり1000ドルのチップが数十枚も積んであった。

夜12時が過ぎると人々は席を外し始めた。お金を失ったような人たちは、「今日は全くついてないな」とつぶやいた。

賭けに勝ったように見える40代の男性は、チップを持ってバラックの外に駐車していた車に向かった。男はそこである人にチップを渡し、チップを受け取った人は電卓を数回たたいてから車の裏側に置いた金庫からドルを取り出して渡した。

午前4時になるとカジノは門を閉め、カジノを埋め尽くしていた人たちも席を外し始めた。宋議員も午前3時頃、席をたった。

カジノにいたある男性は、「毎週土曜日ごとにこのようなカジノが開かれる」と言った。

これに対し、韓米連合軍司令部の関係者は、「基地の中に常設カジノは無く、その代わり月に1回、カジノ・セットを設けて『カジノ・ナイト』が開かられている」と話した。

この関係者は、「韓国人は出入りが禁止されているが、しつこくカジノに入ろうとする人たちがいるので、彼らまで取り締まるのは難しい」と説明した。

一方、宋議員は、「10日ほど前に、米軍基地のパチンコで他の人たちがゲームするのを見て、面白そうだからちょっとやってみたことはあるが、25日の夜には行っていない」と主張した。