先月末、ソウル江南(カンナム)のB高校。
この学校の祭典には最高の人気を博している芸能人が大勢出演して、学校の周辺が人ごみになり、30人の警察が動員された。しとしと雨の中でも、隣の中高校生たちまで合わせて2000人あまりが集まった祭典は夜遅くまで続き、花火が行われたときには管轄警察署に「事故でも起きたのか」という問い合わせの電話が殺到した。
このように8月末から最近までソウル江南の一部高校を中心に贅沢三昧の祭典がブームになっている。これはすでに3月にあった該当学校の生徒会長選挙で「公約」として登場し、ある程度予告されていたものだった。
衝撃的なのは、一部学校の場合、生徒会の幹部たちが莫大な祭典費用をまかなうため、周辺の私設塾などを対象に外部「スポンサー」を募集したこと。
これらの学校は公には芸能人たちが「友情出演」したため、大きな費用はかからなかったとしている。しかし、本紙の取材結果、一部の学校は生徒会長団が学校周辺にある私設塾を対象に費用を募金したことが明らかになった。
先月30日、祭典を行ったC高校の場合、祭典にかかった費用は全部で2500万ウォン、生徒会側はこのうち、1000万ウォンあまりは学校支援金と生徒会費でまかない、残りは生徒会長団が周りの私設塾などを対象に直接スポンサーを頼んだことを、明らかにした。生徒会のある幹部は「このうち、600万ウォンを芸能人の招待費用として支出した」と話した。
A高校もスポンサーを募集した。この学校の生徒会の関係者は「生徒会長団が組を作って近くの塾などを回り、25件のスポンサーを探した。スポンサーを多く確保したかどうかが生徒会長の能力として認められる」と述べた。
それに比して、伝統的な高校祭典行事の美術展など、各種の展示会や演奏会などに対する生徒会の支援はほとんどないも同然であり、これらの行事に足を運ぶ生徒も少なかった。
これについて、A高校のある教師は「芸能人などを招待する大型行事がそれなりにストレスを解消し、若さを発散させる機会になるかもしれないが、展示会など、生徒本来の自主的な行事を無視することは望ましくない」と話した。
ソウル市教育庁のある関係者は「生徒会長に当選すれば、大学入試選考で有利に働くため、祭典を公約に挙げる生徒まで出ているようだ」という見解を明らかにした。
李憲鎭 mungchii@donga.com podragon@donga.com