Go to contents

ビンラディン氏の「eジハード」に米国もお手上げ

ビンラディン氏の「eジハード」に米国もお手上げ

Posted September. 18, 2001 10:00,   

伝統衣装を好む穏やかそうな容貌のオサマ・ビンラディン(44)氏。しかし、その裏にはジハード(Jihad・聖戦)の指揮を執る武装指導者としての面貌が秘められている。

彼は先端IT技術を利用してジハードを指揮している。米国の時事週刊誌のタイム誌は、ビンラディン氏がアフガニスタンの山と洞窟の中でコンピュータとファックス、衛星電話などを通じて支持者たちにテロ目標を支持していると報道したりもした。

「eジハード」の核はインターネット。ビンラディン氏とその支持団体のテロ・グループの「アルカエダ」は普段は潜伏していて作戦がある場合、インターネットで情報のやり取りをすることと伝えられている。34カ国に散在している組織員を有効に指揮できるだけでなく保安性も高いためだ。一部はスポーツサイトのチャットルームやポルノサイトも利用しているとのこと。これらのサイトは随時匿名加入が可能で、情報機関の追跡が避けられる。

ビンラディン氏は訓練方法においてもIT機材を十分活用している。昨年米情報当局は、1000ページに及ぶ、ビンラディン氏の「テロリズムマニュアルCD」を手に入れた。

同マニュアルは、爆弾の組み立て及び設置、毒薬と重火器の操作法、協力者を抱き込む方法などが映像で盛り込まれていた。1998年224人の犠牲者を出したケニヤとタンザニアの米大使館爆破事件に使われた爆弾の制作方法もある。ハッカー能力を備えている可能性もある。今年初め、スパイ容疑で逮捕された元FBIのロバート・ハンソンが旧ソ連に渡した秘密ソフトウェアの「プラミス」が、ビンラディン氏の手中にある可能性が提起されたこと。同ソフトウェアは、銀行のインターネット取り引き内容を監視し、特定データベースの中に入ってマネーロンダリングを可能にする。

ITセキュリティーにおいても、ビンラディン氏は徹底しているとの評価を受けている。昨年CIAがアフガニスタンの隠れ場から送出される衛星通信を傍聴することに気づき、連絡手段を暗号化したインターネット通信に直ちに変えた。ビンラディン氏は位置の追跡が可能なテレビの生中継も憚る。それほどIT技術の「二面性」を見抜いている。

しかし、CNNはビンラディン氏がニューヨークのテロ直後、先端通信機器の使用を中断したと報じた。傍聴の可能性があるからだ。彼はIT大国の米国に対抗して馬に乗った密使を通じて支持する「石器時代の通信方法」を使っているかもしれない。



文權模 africa7@donga.com