食品の摂取により約97%が人体に流入されると考えられている環境ホルモン物質であるダイオキシンが、国内流通多消費食品のうち魚介類に最も多く含まれていることが明らかになった。
また大都市で出産する女性が、中小都市で出産する女性よりも母乳のダイオキシン残留量が多く、韓国の新生児100人中1.7人の割合で先天性奇形が発生していることも調査により明らかになった。
食品医薬品安全庁、国立毒性研究所は、上記の内容の「2000年度内分泌系障害物質研究報告書」を15日に発表した。
この発表によると、食品医薬品安全庁の食品評価部残留農薬課のウォン・ギョンプン課長チームが、多消費食品である穀類(米、豆)、肉類(牛肉、豚肉、鶏肉)、卵類(鶏卵)、魚類(サバ、太刀魚、イシモチ)、貝類(カキ、ハイガイ、アサリ、イガイ)の5品目13種の食品に対し、ダイオキシン残留料を調査した結果、魚介類から平0.416pgTEQ/gが検出された。pgは1兆分の1gで、これは脂肪1gあたり0.416pgTEQのダイオキシンが検出されたという意味。
ウォン課長はこれについて「調査結果と、明らかになった国内に流通している多消費食品のダイオキシン残留の水準は、韓国や世界保健機構(WHO)で定めたダイオキシン一日摂取量(220pgTEQ/g)の約7%程度で、食品摂取によるダイオキシン汚染の心配はないと判断される」と述べている。
一方、韓国科学技術研究院のキム・ミョンス教授チームは、ソウル地域の産婦31人と全羅北道(チョルラブクド)地域の妊産婦35人の母乳を採取し、ダイオキシンの汚染度を測定した。その結果、ソウル地域の産婦の母乳からは平均14.365pgTEQ/gが検出され、全羅北道地域の妊産婦の母乳からの11.254pgTEQ/gに比べて、約1.2倍のダイオキシンが検出された。