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院内代表選び選挙の民主党、刷新ムードの与党警戒論広まる

院内代表選び選挙の民主党、刷新ムードの与党警戒論広まる

Posted May. 09, 2011 06:53,   

野党民主党が与党ハンナラ党の黄祐呂(ファン・ウヨ)新院内代表と鄭義和(チョン・ウィファ)非常対策委員長体制の発足に伴う与党内の権力地図の変化に神経を尖らせている。与党の体制刷新が本格化する場合、来年の総選挙と大統領選の構図に与える影響が大きいはずだからだ。

さらに韓国・欧州連合(EU)間FTA批准案の処理過程で表面化した党内部の軋轢が、再選挙・総選挙の勝利がもたらした効果が半減した状況だ。与党の力関係の変化を見守る民主党としては緊張せざるを得ない局面が展開されていると、民主党関係者は説明した。

孫鶴圭(ソン・ハッキュ)民主党代表の側近議員は8日、「黄院内代表は合理的で、正直さと飾らない態度が強みであるため、ハンナラ党のイメージ刷新が予想される。民主党は本気で緊張しなければならない」と話した。民主党の刷新連帯常任執行委員長を務めている文学振(ムン・ハクジン)議員も、「親朴系(朴槿恵氏系)の支持を受けた黄院内代表をはじめとするハンナラ党執行部の刷新の動きがどこまで展開されるのかを注意深く見守る必要がある」と述べた。

民主党内でも対与党攻勢の狙いが薄れかねないだけに、新しい対与党戦略を至急練らなければならないという意見も出ている。ハンナラ党で、親李系(李大統領系)の勢いが衰えを見せているなか、今月6日にあった閣僚人事で、統一部長官と法務部長官への抜擢が有力視されていた柳佑益(リュ・ウイク)元駐中大使と権在珍(クォン・ジェジン)大統領民情首席秘書官が、「大統領の最側近」であることが問題視されて土壇場で除外されたのが契機になった。

同じ脈絡から、民主党内では「気を抜かしていてはならない」という警戒論が絶えない。党内では、韓EU間FTAの批准同意案を処理することにした与野党と政府間の合意を破ったことを批判する声も絶えない。

国会・知識経済委員長の金榮煥(キム・ヨンファン)議員は同日、「政略を捨ててこそ、感動もあって勝利も手に入る」と題した声明を出し、「(韓EU間FTA批准案の処理過程で)在野と3野党に対して与党への対決姿勢を鮮明に示そうとする政略だけが際立った」として党執行部を矛先を向けた。

親盧武鉉系(故盧元大統領系)の白元宇(ペク・ウォンウ)議員も6日、記者団に対して「今後、誰が民主党と交渉しようとするだろうか。対外貿易への依存度が高い我が国は、FTA無しでは独自生存が不可能だ」と話した。

今月13日に予定されている同党院内代表選び選挙にも、ハンナラ党の刷新ムードが最終場面の影響要因として働くだろうという観測が出ている。ハンナラ党が、非主流派の院内代表が選ばれたことで「変化」を選択したことが、民主党院内代表選び選挙にも影響を与える可能性があるという。

当選2回で首都圏出身の金振杓(キム・ジンピョ)候補側は、「ハンナラ党が(仁川出身の)黄院内代表を選んだ背景には、来年の総選挙で首都圏で風を巻き起こしたいという狙いがある」として首都圏候補論をアピールしている。これに対して、全羅道(チョルラド)出身議員の康奉均(カン・ボンギュン)候補陣営は、「ハンナラ党の院内代表選び結果は、派閥間対決構図を完全に打ち破ったものだ」と言い、どちらにも偏らない中立性と政策のビジョンを全面に掲げていると評価した。全羅道出身の3回当選議員で、韓EU間FTA批准案処理に強く反対している柳宣浩(ユ・ソンホ)候補側は、「与党が変化を選択したとき、野党は路線の鮮明さで立ち向かわなければならない」として、党のアイデンティティーの確立を強調している。

しかし、党内では、3人の候補が特定地域や派閥、理念を代表する人物ではないだけに、ハンナラ党の院内代表選び結果が、とくに民主党に影響を与えることはないだろう、との分析もある。



jin0619@donga.com