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賃貸保証金が生んだ笑えない新世相

Posted August. 27, 2013 03:39,   

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最近、賃貸契約を交わした会社員のキム某氏(34)は、引越しのために悩みが多い。ソウル麻浦区桃花洞(マポグ・トファドン)の3Lの84平方メートル(専用面積)のマンションに賃貸保証金を払って住んでいるキム氏は、5000万ウォンの保証金を上乗せしてほしいという家主からの要求に、再契約を諦め、近くの72平方メートルのマンションに引っ越すことにした。借家は何とか手にしたものの、スペースが狭く、家財道具の処分が問題だ。キム氏は、「全く傷んでいないタンスや椅子など、100万ウォン相当の家具を捨てなければならない」とため息をついた。

賃貸保証金の高騰で、住宅規模を縮小して引っ越す人が増え、キム氏のように家財道具のため悩んでいる人たちも急増している。一定の費用を払って、さまざまな家具を預けることのできる荷物保管倉庫会社を訪れる間借り難民も増えている。

22日午前訪れた京幾道安山市常緑区獐上洞 (キョンギド・アンサンシ・サンロクグ・チャンサンドン)の荷物保管倉庫会社「チェウムストレージ」。約5300平方メートルの敷地に、5トン規模のコンテナ250個が積まれているこの場所には、引越しの荷物を積んだ大型トラックが、引っ切り無しに出入りしていた。5トンコンテナ一つに、荷物を保管するのにかかるコストは、月15万ウォンと安くはないが、このサービスを利用する客が多い。ここで保管している荷物の40%ほどが、このような引越し荷物だという。

首都圏7ヵ所で保管倉庫を経営しているこの会社には、1日平均20件の問い合わせの電話が寄せられている。その大半は「ダウンサイジング」した住宅に引っ越す人からの問い合わせだ。パン・ジンム代表は、「昨年までは、住宅のリフォームや手入れのため、半月ほど荷物を預ける人が多かったが、最近は、面積の減った住宅に入りきらない荷物を、長期間預ける人が増えている」と述べた。

2階の倉庫を見て回った。散らかっているタンスやソファ、冷蔵庫などは、すぐに使える程綺麗な状態だった。会社の関係者は、「4ヵ月前に荷物を預けた持ち主が、2ヵ月前から使用料を払っておらず、連絡もつかない」とし、「契約書には2ヵ月以上保管料を払わなければ、会社のほうで荷物を処分するとなっているが、勝手に売ることもできずに困っている」と打ち明けた。

間借りの住宅をなかなか手にできず、20代や30代の若い会社員らの間では、見知らぬ人同士が保証金や家賃を折半し、一緒に暮らす「ハウスメイト」も流行っている。3、4年前から、大学街を中心に流行ったが、最近は資金の余裕が無く、保証金融資も受けられない新入社員の間で広まっているという。

会員数170万人あまりの不動産直取引ネット上のコミュニティには、「ハウスメイトを求める」という書き込みが1日に60数件も掲載されている。マンションや集合住宅、オフィステルなどと多岐にわたっている「ハウス」と「メイト」を求める書き込みで溢れている。会社員のソ某氏(27)は、「会社の周辺に住みたいが、保証金どころか家賃も1人で払うのがきついため、居間や浴室、キッチンのみ共有するハウスメイトを探している」と話した。

ハウスメイトの契約を交わす時は、家主ではなく、テナントと契約を交わすケースが多く、やや間違えれば保証金を失いかねない。不動産114のユン・ジヘ先任研究員は、「契約を交わすときは、契約者名義を共同名義にしなければ、後で保証金を返してもらう際、問題になりかねない」とし、「家主の同意を受け、契約書に一緒に名前を書かなければならない」とアドバイスした。