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認知症を引き起こすタンパク質の形成過程を解明、高麗大・釜山大の研究チーム

認知症を引き起こすタンパク質の形成過程を解明、高麗大・釜山大の研究チーム

Posted April. 13, 2023 08:18,   

Updated April. 13, 2023 08:18

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韓国研究財団は12日、高麗(コリョ)大学化学科のキム・ジュンゴン教授と釜山(プサン)大学化学科のチェ・ジョンモ教授の研究チームが、アルツハイマー病を引き起こすタンパク質の形成過程を解明したと明らかにした。

アルツハイマー病を引き起こす正確な原因物質はまだ解明されていないが、学界では「アミロイドβ」タンパク質が凝集体を形成し、脳神経細胞に損傷を与えて発症するという仮説を有力視している。最近、「レカネマブ」などの抗体治療剤に症状緩和の効果があることが認められたが、まだ認知症治療剤候補物質の症状緩和効果は不十分な状況だ。

研究チームは、アルツハイマーの「発生原因」だけでなく、治療方法の糸口を発見したと説明した。アミロイドβタンパク質の凝集現象は、タンパク質中心部の「疎水性(水との親和性が少ない性質)領域」が外部に露出している場合に発生することを明らかにした。それだけでなく、各疎水性領域に競争的に結合してタンパク質の凝集を防ぐ阻害剤を発掘することにも成功した。

特に研究チームは、人工知能(AI)を基盤としたタンパク質複合体構造予測を通じて、タンパク質の各疎水性領域に結合する阻害剤の候補物質を発掘した。キム氏は、「アミロイドβタンパク質凝集の核心領域を不活性化する方式で多様なタイプの新規凝集阻害剤を発掘すれば、認知症治療剤候補物質として活用することが期待できる」と明らかにした。


チョン・ナムヒョク記者 forward@donga.com