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「少なめに食べれば長生き」の科学的根拠を発見

「少なめに食べれば長生き」の科学的根拠を発見

Posted February. 17, 2023 08:39,   

Updated February. 17, 2023 08:39

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「小食が長寿の秘訣」であることを裏付ける科学的根拠が、韓国国内研究チームによって発見された。韓国生命工学研究院老化融合研究団のクォン・ウンス博士の研究チームは16日、グルコース(ブドウ糖)の摂取を制限すれば寿命が延びる分子メカニズムの解明に成功したと明らかにした。

グルコースは、生きている生物体の最も重要なエネルギー源として使われるが、過剰摂取する場合、老化を加速化するという研究結果がある。ただ、逆にグルコースの摂取を減らした時、老化が遅く進むかに関する研究は足りない状況だった。

研究チームは、老化研究に主に使われる生物であるカエノラブディティス・エレガンスにグルコースの摂取を制限した結果、エネルギーの調節に関わるタンパク質が活性化され、寿命が延びることを明らかにした。カエノラブディティス・エレガンスが、グルコース合成能力を下げた大腸菌を摂取後、脂肪からなる細胞膜の流動性が増えたのだ。老化が進むと、細胞膜を成す脂肪成分が変化し、流動性が減る。グルコースが少ない食事をすれば、老化にともなう流動性損傷を防ぐことができるという意味だ。

研究チームは、アルツハイマー型認知症を引き起こすカエノラブディティス・エレガンスにグルコースを制限したところ、病気の進行が遅れたことも確認した。グルコースを少なく摂取すれば、他の老化関連病気にも役立つことを示唆したのだ。

研究責任者であるクォン博士は、「今回の研究成果は、世界で初めて食事と老化間の関係を遺伝学的方法を通じてアプローチしたものだ」とし、「寿命延長効果を起こす因子を追加発掘し、副作用なしに老化を調節できる食事制限技術の開発に貢献したい」と明らかにした。


チョン・ナムヒョク記者 forward@donga.com