「われわれは大韓民国、朝鮮民主主義人民共和国、米国、中国による4者対話を始めることができる。そして徐々にこの枠組みを拡大し、モンゴル、日本、ロシアを含む北東アジア諸国も参加できるようにしなければならないだろう」
鄭東泳(チョン・ドンヨン)統一部長官は4日、モンゴルで開かれた北東アジアの安全保障問題を話し合う国際会議「ウランバートル対話」で、韓国、北朝鮮、米国、中国が参加する「4者対話」を提案した。鄭氏は2005年の6者会談で採択された「9・19共同声明」に言及し、「今こそあの経験を今日の現実に生かし、対話の火を再びともす時だ」と強調した。
鄭氏の「4者対話」構想を聞いて最初に浮かぶ疑問は、「どうやって北朝鮮を交渉の場に引き出すのか」ということだ。北朝鮮は既に23年末、「敵対的2国家」路線を公式化し、韓国政府との対話を拒否している。4者対話の実現には、米朝対話の再開、南北間の最低限の信頼回復、さらには6者会談で議長国を務めた中国の積極的な関与が前提となる。
鄭氏は4者対話を出発点に、モンゴルや日本、ロシアなどの参加にも言及した。しかし、そのような枠組みが実際に機能するのかという検討も必要だ。6者会談は、韓半島の非核化と平和体制構築を協議する初の制度化された対話の場として意義があった。しかし結果的には、北朝鮮の核保有宣言や核実験を阻止できなかった。韓国、北朝鮮、米国、中国、日本、ロシアの6カ国は、03年8月から07年3月まで6回の会談を重ねたが、各国の利害そのものが大きく異なっていたことも失敗の要因の一つとされる。
鄭氏は同日の演説で、北朝鮮に対し広域豆満江開発計画(GTI)への復帰も呼びかけた。鄭氏は、「この構想の成否は朝鮮民主主義人民共和国の再参加にかかっており、同国こそ最大の受益者になる」と述べた。GTIは北東アジア地域の経済開発と協力を目的に発足した多国間協議体で、現在は韓国、中国、モンゴル、ロシアの4カ国が参加している。創設メンバーだった北朝鮮は、対北朝鮮制裁への反発から09年に脱退した。GTIが南北経済協力のプラットフォームとして活用される余地はある。しかし、中国主導の東北振興戦略の一環という性格が強く、他国の関与は限定的で、これまでの成果も乏しい。最近の中ロ首脳会談後の共同声明では、北朝鮮とともにGTI関連協力を継続するとの文言が盛り込まれたが、北朝鮮が応じるかは不透明だ。
鄭氏の提案はこれだけではない。GTIに加え、「北極航路」協力と「ソウルー北京高速鉄道」の二つの構想も打ち出した。ソウルー北京高速鉄道は、昨年の統一部による大統領業務報告で「創意的な構想」として言及された後、今年1月の韓中首脳会談でも李在明(イ・ジェミョン)大統領が中国側に協力を求めたとされる。だが、この高速鉄道計画も北朝鮮の参加なしには実現できず、対北朝鮮制裁など解決すべき課題が山積している。
結局、鄭氏が示した数々の構想は、すべて「北朝鮮の参加」にかかっている。しかし、最近訪朝したシンガポールのビビアン・バラクリシュナン外相は、帰国後のインタビューで「北朝鮮は現時点で米国や韓国、日本との意味ある対話のチャンネルを開く準備ができていない」と語った。鄭氏の提案が空虚に聞こえる理由だ。
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