
韓国製品への関税を25%に引き上げるとしたトランプ米大統領の発表を撤回させるための韓米交渉の焦点が、「非関税障壁」問題に移りつつある。トランプ氏が関税引き上げの根拠として掲げた対米投資履行問題では解決策を探る動きがみられるが、非関税障壁を巡っては米側の強い圧力に対し、韓国が明確な対案を提示できていないためだ。
韓国産業通商部によると、呂翰九(ヨ・ハング)通商交渉本部長は11日、訪韓中の米通商代表部(USTR)のスウィッツァー副代表とソウル市内で約1時間半にわたり会談した。双方は、昨年共同発表した「ジョイント・ファクトシート」(共同説明資料)に盛り込まれた非関税分野の合意履行状況や今後の計画などを協議したという。
ジョイント・ファクトシートで、韓国はネットワーク使用料やオンラインプラットフォーム規制を含むデジタルサービス関連の法・政策について、米国企業が不必要な障壁に直面しないよう保証すると約束した。また、自動車排出ガス認証過程で米認証当局に提出された書類以外の追加書類を求めないことや、食品・農産物の取引に影響を及ぼす非関税障壁についても米国と協力して議論することで一致した。
米側はこのうち、高精度地図の国外搬出やネットワーク使用料賦課計画の撤回を優先課題に挙げ、韓国に圧力を強めているという。韓国政府はこれまで、安全保障上の理由から、グーグルなど米企業が求めてきた高精度地図の搬出を認めてこなかった。ネットワーク使用料賦課は、ネットフリックスなどのグローバル・コンテンツ・プロバイダー(CP)が韓国の通信事業者(ISP)にトラフィック発生費用を支払う制度で、現在国会に関連法案が提出されている。
両国がどの水準まで共通認識を形成したかは確認されていない。ただ、非関税障壁を議論するための韓米自由貿易協定(FTA)共同委員会の開催が遅れており、交渉は本格化していないとの観測が流れている。
一方、対米投資履行を巡る米側の圧力は、一定の解決の方向が見え始めている。国会が「対米投資特別法」を3月初めまでに処理する方針を示したためだ。韓国政府関係者は「非関税の主要争点についてはまだ明確な方向性が定まっておらず、担当省庁と通商当局が協議を続けている」とし、「関税交渉の権限を持つ産業部と関係省庁が一体となって対応する」と説明した。
世宗市=チョン・スング記者 soon9@donga.com






