
トランプ米大統領が、ベネズエラのマドゥロ大統領の排除作戦時を上回る規模の軍事力を中東に展開し、イランに対し即時の核放棄を改めて迫っている。米CNNは28日、トランプ氏が、イランの最高指導者ハメネイ師ら指導部や核施設への空爆を検討していると伝えた。
トランプ氏は28日、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」の投稿で、「偉大な空母エイブラハム・リンカーンを旗艦とする巨大な艦隊がイランに向かっている。これはベネズエラに派遣したものよりはるかに大規模だ」と明らかにした。さらに「米軍艦隊は、必要であれば迅速かつ暴力的に任務を遂行する準備ができている」とした上で、「直ちに交渉の場に出て、公正で公平な『核兵器禁止』合意を結べ。時間は残されていない」と警告した。
●トランプ氏、イラン核放棄圧力を最高潮に
トランプ氏は昨年6月、イスラエルとともに大規模な対イラン空爆に踏み切った。いわゆる「12日戦争」と呼ばれる当時の武力衝突では、米軍がB2ステルス爆撃機やバンカーバスターを投入し、イランの核施設を破壊した。トランプ氏は「彼らが合意しなかったため大規模な破壊が起きた。次の攻撃は、はるかに深刻なものになる」とも述べた。
ルビオ米国務長官も同日、連邦上院の公聴会に出席し、昨年12月28日に始まり最近まで続いたイランの反政府デモについて、これまでとは異なると強調した。ルビオ氏は「反政府デモ隊の最大の不満である経済崩壊が解消される見込みはなく、抗議行動は今後も再燃する」との見方を示した。さらに、イラン政府の挑発の兆候に備え「先制的防衛」が必要だとして、米空母打撃群の中東配備の必要性を強調した。ルビオ氏は「3万~4万人の米兵が駐留する地域が攻撃される可能性に備えなければならない」とも述べた。
米国は最近、イラン周辺に海・空軍力を集結させている。ロイター通信や英BBCなどによると、インド太平洋地域に配備されていた原子力空母エイブラハム・リンカーン打撃群は、すでにペルシャ湾海域に進入した。敵レーダーを回避できる最新鋭ステルス戦闘機F35Cなど艦載機約70機、トマホーク巡航ミサイルを搭載した駆逐艦3隻、原子力潜水艦などが含まれているとされる。
空軍戦力も強化されている。F15戦闘機をはじめ、空中給油機編隊が中東に到着した。航空機追跡サイト「フライトレーダー24」によると、イラン領空近くでP8ポセイドン海上哨戒機や各種無人機の活動が確認された。英国王立防衛安全保障研究所(RUSI)のマシュー・サヴィル軍事科学部門ディレクターは「現在の戦力態勢を見れば、最も地下深くの施設を除き、米国はイラン国内のほぼすべての目標を攻撃できる」と分析した。
●CNN「ハメネイ師らイラン指導部攻撃を検討」
CNNは、トランプ政権の内情に詳しい関係者の話として、「イランの核計画や弾道ミサイルを制限する協議が進展しない中、トランプ氏がイラン指導部、デモ参加者殺害の責任者、核施設に対する大規模攻撃を検討している」と伝えた。
一方、英BBCは、ハメネイ師らイラン指導部が警護を大幅に強化しており、指導部の排除を狙う作戦は「12日戦争」当時より困難になっているとの見方を示した。サヴィル氏は「イラン政権の終焉を目にする可能性はあるが、その過程には数カ月、あるいは数年を要するかもしれない」と指摘した。
イラン政府は同日、米国に対し「侵略には断固として対応する用意がある」としつつも、核協議に応じる余地があることも示唆した。イランのアラグチ外相はSNSに「イランは常に相互利益にかなう公正で平等な核交渉を歓迎してきた」と投稿した。
柳根亨 noel@donga.com






