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仮想屋外広告「FOOH」が拡散 企業が新たなマーケティング手法として注目

仮想屋外広告「FOOH」が拡散 企業が新たなマーケティング手法として注目

Posted October. 31, 2025 09:24,   

Updated October. 31, 2025 09:24


人工知能(AI)や拡張現実(AR)技術などを組み合わせた「仮想屋外広告(FOOH=Fake Out of Home)」のコンテンツが、広告・マーケティング市場で人気を集めている。FOOHがソーシャルメディア(SNS)や動画プラットフォームで注目され、これをマーケティング手段として活用する企業が増えている。

29日、広告業界によると、最近ではファッションや飲料、情報技術(IT)、流通などさまざまな業種でFOOHを活用したマーケティングが展開されている。FOOHコンテンツは、実在の建物や都市風景に仮想の映像を合成して制作される。撮影や設置にかかる費用が少なく、オンラインでの拡散スピードも速いのが特徴だ。

2024年、ソクチョン湖の上空に巨大な観覧車が浮かび上がるチュッパチャプスのキャンペーンは、再生数が300万回を記録し話題となった。仁川(インチョン)空港を背景にしたネイバーペイの広告は、天井の隙間から巨大なバブルが弾ける映像でSNS上で注目を集めた。今年は南陽(ナムヤン)乳業をはじめ、ボスや農林水産食品教育文化情報院など多様な業界にFOOHが広がっている。

最近では、FOOHが単なる「見るコンテンツ」を超えて、消費者が直接参加できるインタラクティブ型コンテンツへと進化する傾向にある。単に仮想映像を鑑賞するだけでなく、個人がスマートフォンを使って現実空間で体験できるコンテンツも増えている。

昨年、ネットフリックスのドラマ「地獄2」の広報のために制作されたコンテンツは、市民参加型インタラクティブコンテンツの可能性を示したと評価されている。ドラマ内の設定「天使の告知」(死を予告されるシーン)を生成型AI技術で再現し、ユーザーが名前を入力するとAIが読み上げる個人向け動画を作成する仕組みだった。WE-ARのキム・チャンヒ代表は「FOOHコンテンツは視覚的な面白さに加え、消費者がコンテンツに参加し体験できる広告フォーマットへと進化している」とし、「さまざまな業界で、FOOHを活用したマーケティングがさらに注目されるだろう」と話した。


チェ・ドンス記者 firefly@donga.com