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米国務省、保護対象の情報提供者をエルサルバドルに引き渡し、密約疑惑で波紋

米国務省、保護対象の情報提供者をエルサルバドルに引き渡し、密約疑惑で波紋

Posted October. 21, 2025 08:26,   

Updated October. 21, 2025 08:26


ルビオ米国務長官が今年3月、不法移民の国外収容施設の確保をめぐりエルサルバドル側と交渉する過程で、米政府が法的保護下にある情報提供者を引き渡すことを非公式に約束していたことが明らかになったと、19日付の米紙ワシントン・ポストが報じた。このうち1人はすでに送還されたという。

報道によると、ルビオ氏は3月13日、エルサルバドルのブケレ大統領との電話会談で、米国が拘束しているエルサルバドルの犯罪組織「マラ・サルバトルチャ(MS-13)」幹部9人の強制送還を求める要請に応じると約束した。このうち少なくとも3人は米政府の「情報提供者保護プログラム」に基づき捜査に協力していた。

会談のわずか2日後、1人が送還されたが、残る8人は米国内にとどまっている。トランプ政権は8人の送還手続きを進めているが、裁判所の差し止めで保留中だ。

9人が米政府に提供した証拠には、「麻薬組織撲滅」で人気を得たブケレ政権が一部犯罪者を庇護し、取引していた事実が含まれていた。殺人件数を意図的に減らし、犯罪率が低下しているように装うためだという。

送還されれば命の保証はなく、残る8人の1人、ウラディミル・アレバロ・チャベスは米裁判所に提出した嘆願書で「送還されれば命が危険にさらされ、拷問は避けられない」と訴えた。

今回の件で米政府の信頼性は大きく損なわれ、トランプ政権が掲げる麻薬組織壊滅政策にも影響が及ぶとの懸念が出ている。中南米の麻薬密売人の容疑を立証するために不可欠な情報提供者の協力を得にくくなるためだ。


金聖模 mo@donga.com