Go to contents

北朝鮮、DMZ周辺4カ所で延長10キロの対戦車障壁建設中 野党議員が主張

北朝鮮、DMZ周辺4カ所で延長10キロの対戦車障壁建設中 野党議員が主張

Posted October. 15, 2025 09:03,   

Updated October. 15, 2025 09:03


北朝鮮が非武装地帯(DMZ)に建設した対戦車障壁が、4カ所にわたり総延長10キロに達することが分かった。北朝鮮が休戦ライン付近に設置した対戦車障壁の設置地域や総延長など、具体的な実態が確認されたのは初めてだ。

野党「国民の力」の庾龍源(ユ・ヨンウォン)議員室が14日、合同参謀本部から受け取った資料などによると、北朝鮮は軍事境界線(MDL)北側2キロ地点の4カ所に、約2・5キロにわたる対戦車障壁を建設した。障壁が設置された地域は京畿道(キョンギド)の文山(ムンサン)・積城(チョクソン)、江原道(カンウォンド)の鉄原(チョルウォン)・高城(コソン)などで、各地域に設置された対戦車障壁をつなぐと全長約10キロに及ぶ。高さは約4~5メートル、幅は約2メートルで、南側はコンクリート壁、背後には厚く土を盛って支える構造だという。

北朝鮮は昨年4月から大規模な人員を投入し、MDL付近で対戦車障壁の設置など「対南断絶」作業を進めてきたが、同年12月末に作業を中断した。その後、気温が上昇すると今年3月から不定期に作業を再開したとされる。

庾議員室が北欧フィンランドの人工衛星大手ICEYE(アイサイ)の高性能合成開口レーダー(SAR)衛星で最近撮影された画像を分析した結果、MDL周辺に鮮明な白い線が確認された。ただし、北朝鮮は現在、これ以上の障壁建設を行っておらず、障壁周辺で視界確保のための不毛地帯造成作業を進めているとみられる。

庾氏は北朝鮮の対戦車障壁について「北朝鮮が掲げる『2国家論』を象徴的に示す構造物であり、韓半島版ベルリンの壁だ」とし、「我々の作戦計画に反映するなど軍事的措置が急務だ」と強調した。


イ・ユンテ記者 oldsport@donga.com