
李真淑(イ・ジンスク)前放送通信委員長(写真)が2日に警察に逮捕され、2日後に釈放されたことをめぐり政界で論議が続いている。与党「共に民主党」内でも、李氏の逮捕をめぐり「警察の過剰対応」との批判が出ている。一方、野党「国民の力」は「反憲法的処置」として、大統領室と与党を相手に攻勢を強めている。
民主党の朴範界(パク・ボムゲ)議員は7日、フェイスブックで警察に向けて「(警察が)李真淑とその仲間たち、そして国民の力がどう反応するかを少しも予想できなかったのだとすれば、それは純粋さ、あるいはアドレナリンの過剰分泌による行き過ぎだ」と指摘したうえで、「逮捕状の発付と執行が裁判官たちにどう受け止められるのか、実務上の慣行を少しでも検討したのか」と問いかけた。
これに先立って、民主党の白承婀(ペク・スンア)院内報道官は4日、「李前委員長の逮捕適否審での釈放決定は、国民の常識や法の原則に合致しない」とし、「公訴時効の成立を狙ってあれこれと逃げ回る被疑者を応援し、公訴時効を気に病みながら法の正義を貫こうとする捜査当局を加害者に仕立て上げるのが裁判所なのか」と司法部を批判した。
「国民の力」は、李氏の逮捕は与党と警察の共謀によるものだと主張。朴成訓(パク・ソンフン)首席報道官は8日、「逮捕の適法性はともかく、秋夕(チョソク=陰暦8月15日の節句)の食卓に『絶対尊厳』ともいえるキム・ヒョンジ(大統領室第1付属室長)を載せないという民主党の戦略的目標に、警察が歩調を合わせた」と皮肉り、「説明しなくても逮捕の違法性は誰もが分かるはずだ」と述べた。
李氏も6日、フェイスブックで「(今回の逮捕は)大統領室や民主党、検察、警察の合作だと強く疑っている」と主張。「大統領は私の休暇申請まで却下し、大統領室報道官は記者たちに私の職権免職を検討すると述べ、政務首席は公然と辞任を迫った」と明らかにした。
チョ・ウンヒョン記者 イ・チェワン記者 yesbro@donga.co






