
尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領が、昨年12月3日の違法戒厳と関連して特別検察が追加起訴した事件の初公判に被告人として出廷した。今年7月に再逮捕されて以降、公判や特検捜査に応じず、85日ぶりに公の場に姿を見せた。
ソウル中央地裁刑事合議35部(白大鉉部長判事)は26日午前、尹氏の特殊公務執行妨害などの事件の初公判を開いた。尹氏は収容番号「3617」の札を左胸に付けて出廷。白髪交じりの髪に紺色のスーツを着ていたが、ネクタイは締めていなかった。拘置所から法廷への移動時には手錠と腰縄をしていたが、法廷内では外された。
特検は、高位公職者犯罪捜査処の令状執行妨害、戒厳審議・議決権侵害、戒厳宣布文の事後作成など5つの容疑を提示した。尹氏側は「憲法上の権限に基づく措置であり、一部はすでに起訴済みの事案で二重起訴だ」と反論した。
同日の公判は、開始から終了まで中継が許可された。特検が「戒厳宣布文事後作成」の容疑について説明すると、尹氏は「(昨年)12月7日に(宣布文に)署名するために来たので、国防部の担当者が作成して長官や首相を通じて大統領に上げなければならないと、(姜義求)付属室長が行うことについては少し叱った」と述べ、戒厳宣布文の事後作成に自身は関与していないと主張した。
尹氏は続く保釈審問で、「拘束状態では週4、5回の公判に対応するのが困難だ」とし、「保釈が認められれば不拘束状態で誠実に出廷する」と述べた。また、「特検の取り調べが14時間続き、防御権行使に現実的な制約がある。無理に出廷を強要されるのは不可能だ」と主張した。
ク・ミンギ記者 ヨ・グンホ記者 koo@donga.com






