韓国の造船企業が米国の軍艦を韓国で建造できる道が開かれる見通しだ。トランプ政権が、米国の軍艦は米国内で米国企業のみが建造するよう定めた法律を迂回する方法を検討している。この案が現実になれば、両国首脳が合意した「MASGA(米国の造船業を再び偉大に)プロジェクト」に弾みがつき、韓米同盟を一段階アップグレードする契機になると期待される。
米海軍省は、米国の軍艦や船体、構成部品を海外で建造することを禁じた「バーンズ・トレフソン法」を緩和する内容の大統領令を、トランプ氏が早ければ年内にも発令する可能性があるとの立場を韓国政府に伝えたという。米国内の港湾間の貨物輸送に米国製船舶のみを使用することを義務づけた「ジョーンズ法」とともに、韓米造船業協力の障害となっている二大規制の一つだ。米議会ではこうした規制を緩和する法案がすでに提出されているが、可決の可否や時期が不透明なため、暫定的な大統領令によってこれを迂回する方法を模索しているということだ。
大統領令が施行されれば、軍艦建造用の大型ブロックモジュールや未完成の船体などを韓国で製造した後、韓国企業が買収した、または協力関係にある米国現地の造船所に送り、そこで組み立て・完成させることが可能になる。米国内の造船業の生態系が崩壊し、ドックや専門人材が不足している状況で、韓米分業によって軍艦建造の速度を飛躍的に高める方法だ。
米国政府がこうした近道まで検討する理由は、数の面で劣る海軍力の増強がそれだけ急務だからだ。現在296隻の艦艇数を2054年までに381隻に増やすのが米海軍の目標だ。老朽化による退役艦を考慮すれば、30年間で300隻以上の軍艦を新たに建造しなければならない。過去10年間で建造された艦艇がわずか37隻に過ぎない米国造船業の現実を考慮すれば、中国に次ぐ世界第2位の造船強国である韓国の支援なしには不可能なことだ。
こうした中、ベッセント米財務長官は、インテルなどの半導体企業に次いで、米国政府が補助金を支給する代わりに株式を取得する可能性のある核心産業として造船業を挙げた。造船業復活のための投資は韓国が行い、主導権は米国が握るという意味にも解釈され得る発言だ。韓国が1500億ドル(約210兆ウォン)を投資するMASGAは、今後数十年間にわたり両国の経済・安全保障協力の礎となるプロジェクトだ。韓米両国の国家的利益にかなうものでなければこの構想の成功は難しいという点を、米国側に十分に理解させる必要がある。
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