
「医者は『SUN(太陽)』を直視するなと言うが、今は皆の視線が『SON(孫興慜)』に集まっている」
米メジャーリーグサッカー(MLS)の中継局「アップルTV」の解説者は、ロサンゼルスFC(LAFC)のFW孫興慜(ソン・フンミン、33)がFKを蹴ろうとすると、こう声を張り上げて興奮を隠さなかった。英語で「SUN」と孫の姓「SON」の発音が似ていることにかけたのだ。
孫は24日、米テキサス州フリスコのトヨタ・スタジアムで行われたダラスとのアウェー戦、前半6分にチームメートのデニ・ブアンガ(31・ガボン)が獲得したFKのキッカーを務めた。ゴールまで約22メートル。孫が右足でカーブをかけたボールは、GKの手の届かないゴール左上隅に突き刺さった。LAFC加入3試合目で生まれたMLS初ゴールだった。アップルTVの解説者は「驚くほど完璧なFKだ」と称賛した。
得点後、孫はトレードマークの「カメラポーズ」を披露し、両手でアルファベット「LA」を形作って喜びを表した。孫は韓国代表歴代最多★となる代表戦のFK得点記録(6得点)を持つが、古巣トッテナム・ホットスパー(イングランド)では同僚に譲る場面が多かった。だがLAFCでは堂々とキッカーを務め、美しい一撃を決めた。MLSは公式サイトで「孫が『ワールドクラス』にふさわしいデビュー弾を決め、その実力を早々に証明した」と評した。
チームメイトや指揮官も賛辞を惜しまなかった。FKの際にペナルティーエリア内にいたDFエンコシ・タファリ(28・米国)は試合後、「最高の位置でFKを見ていた。(孫が蹴った瞬間)ゴール上隅を見ていたが、魔法のようにボールが突き刺さった」と語った。LAFCのスティーブ・チェルンドロ監督(46・米)も「孫のFKはファンタースティックだった。彼はうちのチームに新鮮な刺激をもたらす存在だ」と話した。
孫は10日のシカゴ戦(2-2)で途中出場し、同点弾につながるPKを獲得。17日のニューイングランド戦(2-0、LAFC勝利)では先発出場し、アシストで初の攻撃ポイントを記録した。タファリは「孫が3試合で見せたプレーはルーヴル美術館に展示すべきほど美しかった」と評した。
この日LAFCは孫の先制弾を守れず、前半13分に失点して1-1の引き分けに終わった。惜しいドローにもかかわらず、華麗なデビューゴールを決めた孫はニューイングランド戦に続き2試合連続で「POM(プレーヤー・オブ・ザ・マッチ)」に選ばれた。
試合後、孫は「初ゴールはうれしいけど勝ち点3を取れなかったので残念」と言い、「まだチームメイトとの呼吸を合わせる必要がある。合流して2週間ほどだが、一瞬一瞬を楽しんでいる」と付け加えた。
LAFC加入後3試合連続でアウェー戦を戦った孫は、いよいよ本拠地BMOスタジアムに向かう。この日の引き分けで西カンファレンス4位のLAFC(勝ち点41)は、31日に首位サンディエゴ(勝ち点53)を迎える。孫は「ホームデビュー戦で強敵に挑むことになった。(次戦では)必ず勝ち点3を取りたい」と語った。
オンラインチケット販売サイト「チケットマスター」によると、孫のホームデビュー戦となる試合の入場券は24日時点で最安席が300ドル(約42万ウォン)前後。入団前は60ドル程度だったことを考えると、価格は約5倍に跳ね上がった。他の販売サイトでは最上席が1500ドル(約208万ウォン)にまで高騰している。
ハン・ジョンホ記者 hjh@donga.com






