
韓国軍が平壌(ピョンヤン)に無人機を飛ばして北朝鮮の攻撃を誘導したという疑惑について、「V(尹錫悦前大統領)の指示だと聞いた」という録音記録を内乱容疑を捜査している特別検察官(特検)が確保したことが確認された。尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領に対する内乱容疑だけでなく、外患容疑の捜査も本格化する様相だ。特検は尹氏に対して5日の出頭を通知し、応じなければ逮捕状など強制捜査に着手する方針だ。
1日、法曹界によれば、12・3非常戒厳事件を捜査している趙垠奭(チョ・ウンソク)特別検察チームは最近、「(平壌に無人機を飛ばしたのは)キム・ヨンデ・ドローン作戦司令官から『Vの指示だと聞いた』」という軍関係者の録音記録を確保したという。昨年10月に北朝鮮外務省は、「韓国が無人機で侵入した」と発表した。
特検が確保した録音記録には、「北朝鮮が無人機に対する敵対的発表をしたのを見て、Vが喜んでいたと聞いた」、「11月にも無人機を送った。無理してでも続けようとしているようだった」といった内容もあるという。
特検はこの録音記録が、尹氏が無人ドローンの侵入を指示し、北朝鮮の攻撃を誘導しようとした証拠と見ている。非常戒厳宣布の大義名分を作るために外患を引き起こそうとしたという容疑だ。先月28日の尹氏に対する初の取り調べでも、特検は平壌無人機疑惑に関連した調査を行ったという。
特検は同日、無人機専門家である国防科学研究所航空技術研究院のチョン研究員を参考人として呼んだ。チョン氏は、国防科学研究所がドローン作戦司令部に無人機を納品する実務を担当した責任者だ。
特検は尹氏の調査日を5日に再指定し、出頭を通知した。先月28日に内乱特検は尹氏を被疑者として呼んで調査を行った後、残りの調査のために30日の再出頭を要求したが、尹氏側が応じなかったため、実現しなかった。朴志英(パク・ジヨン)特検補は同日、ブリーフィングで、「5日にも出頭に応じなければ、その後には要件がすべて整った以上、裁判所でも(逮捕状を)出すのではないかと思う」とし、「5日は最後の出頭通知だ」と強調した。
一方、金建希(キム・ゴンヒ)氏特別捜査チームと海兵隊員特別捜査チームは2日、それぞれソウル鍾路区(チョンロク)のKT光化門(カンファムン)ビルウエスト、ソウル瑞草区(ソチョク)の瑞草ハンセムビルで発足式を行い、本格的に捜査を始める予定だ。
チェ・ミソン記者 ク・ミンギ記者 cms@donga.com






