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ウクライナとロシアが2回目の直接協議、停戦合意に至らず

ウクライナとロシアが2回目の直接協議、停戦合意に至らず

Posted June. 04, 2025 09:13,   

Updated June. 04, 2025 09:13


2日、トルコ・イスタンブールで行われたロシアとウクライナの第2回停戦交渉は、戦争捕虜の交換にのみ合意し、約1時間で終了した。停戦に関する核心的な議論は、双方の立場の違いが明確になっただけで進展はみられなかった。

AP通信やキーウ・インディペンデントによると、今回の交渉はトルコの仲介で行われ、ロシアとウクライナは重傷者、病人、若い兵士など戦争捕虜を各1千人(計2千人)交換することに合意した。また、戦死者の遺体も各6千体(計1万2千体)交換することになった。さらに、重傷を負った戦争捕虜を優先的に送還できるよう、両国間で定期的な医療委員会を設置することも合意した。

しかし、停戦に関する本題は、第1回交渉に続き今回も進展がなかった。ロシアは、5月19日にプーチン大統領がトランプ米大統領との電話会談で言及した平和協定の概要を記した覚書をウクライナに提示した。ロシア国営タス通信によると、この覚書には、ドネツク、ルハンシク、ヘルソン、ザポリージャなどロシアが部分的に占領しているウクライナ領をロシアの領土として認めることが含まれていた。また、西側諸国によるウクライナへの軍事・情報支援の停止、ウクライナの中立国化とNATO(北大西洋条約機構)加盟の放棄、ウクライナの戒厳令解除と大統領選挙の日程公表なども要求した。

ウクライナが受け入れ難い条件をロシアが強調した形となった。ウクライナは交渉前にロシアへ提出した提案で、クリミア半島を含め、2014年2月以降ロシアが強制併合した領土を国際社会が認めてはならないこと、最低30日間の即時停戦を実施することを求めた。また、交渉の場でロシア軍によって拉致された自国の子ども339人の名簿をロシアに渡し、返還を要求したが、ロシアは拉致疑惑自体を否定した。

2回にわたる両国の直接協議に進展がなかったことで、仲介役を務めてきたトランプ氏がロシアへの制裁に踏み切る可能性があるとの見方が出ている。米CNNは「トランプ氏が2期目の外交政策の柱としてウクライナ戦争の早期終結を掲げていたが、その公約が揺らいでいる」とし、「プーチン氏が和平への妥協に応じないことで、トランプ氏が行動を起こす可能性がある」と分析した。


イ・ギウク記者 71wook@donga.com