米最高権威の報道賞である「ピューリッツァー賞」が5日(現地時間)、今年の受賞作を発表した。報道分野15部門の受賞作のうち4つが、トランプ米大統領と直接・間接的に関連した報道だった。
ピューリッツァー賞選考委員会によると、同日の「ニュース速報」部門の記事および写真の受賞作はすべて、昨年7月にペンシルベニア州バトラーの選挙集会で発生したトランプ氏の銃撃事件を扱った報道が占めた。「ニュース速報」部門を受賞した米紙ワシントン・ポストの取材チームは、「詳細なストーリーテリングと鋭い分析を通じて、迅速かつ洞察力のある報道を行った」と評価された。「ニュース速報写真」部門は、米紙ニューヨーク・タイムズのカメラマン、ダグ・ミルズ氏が受賞した。ミルズ氏は、1秒あたり最大30フレームの連続撮影が可能な日本ソニーのデジタルカメラを使って、銃撃時、空を切り裂く銃弾の軌跡まで捉えた。
イラスト・マンガ部門は、ワシントン・ポストの風刺漫画家だったアン・テルナエス氏が受賞した。テルナエス氏は、同紙に17年間在職したが、オーナーであるアマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏などビッグテックの要人がトランプ氏の銅像の前でひれ伏し、お金の入った袋を差し出す風刺画を描いたところ、掲載を拒否されたため、今年1月に辞職した。ピューリッツァー賞選考委員会は、テルナエス氏が「力のある人物や機関を巧みに、かつ創意的に批判した」と称えた。
「国内報道」部門では、トランプ氏の最側近であり、最近政府効率化省(DOGE)のトップを辞任すると発表したイーロン・マスク氏を扱った米紙ウォール・ストリート・ジャーナルの報道が受賞した。選考委員会は、「世界で最も裕福な人物の政治的変容の過程、マスク氏の薬物乱用疑惑、ロシアのプーチン大統領との私的な会話などを追跡した」と評価した。
「大賞」である公益部門では、調査報道専門の非営利メディア「プロパブリカ」が昨年に続き2年連続で受賞の栄誉に輝いた。同メディアは、人工妊娠中絶の厳しい規制がある保守的な州で、医師の意図的な対応の遅れにより、妊婦が死亡した事件を掘り下げた。昨年は、終身職である連邦最高裁判事の道徳性を批判する記事で受賞した。
調査報道部門では、「ゾンビ麻薬」フェンタニルの米国の流通問題を掘り下げたロイター通信が、国際報道部門ではスーダン内戦を分析したニューヨーク・タイムズがそれぞれ受賞した。メディア別では、ニューヨーク・タイムズが4件、ニューヨーカーが3件、ワシントン・ポストが2件の受賞作を出した。
ピューリッツァー賞は、19世紀末の「イエロー・ジャーナリズム」で知られる新聞「ニューヨーク・ワールド」のオーナーだったハンガリー出身のユダヤ人、ジョセフ・ピューリッツァー氏(1847~1911)の遺言により、1917年に創設された。専門ジャーナリスト教育機関として知られるコロンビア大学ジャーナリズム大学院もピューリッツァー氏の寄付によって設立された。コロンビア大学ジャーナリズム大学院が主に使う建物は「ピューリッツァー・ホール」と呼ばれる。
ピューリッツァー賞は、言論部門15部門と出版、音楽、公演などの芸術部門8部門で構成される。公益部門の受賞者には金メダルが授与され、すべての受賞者には1万5千ドル(約2100万円)が贈られる。授賞式は今月末、コロンビア大学で開催される。


洪禎秀 hong@donga.com






