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トランプ氏の化石燃料「愛」、顔色をうかがって追随する世界

トランプ氏の化石燃料「愛」、顔色をうかがって追随する世界

Posted December. 06, 2024 09:38,   

Updated December. 06, 2024 09:52


「ドリル・ベイビー・ドリル(掘って掘って掘りまくれ)」

予定された流れだった。トランプ次期米大統領の化石燃料への「愛」は、第1次政権の時から有名だった。7月の共和党全国大会でも、「イヤーワーム」のように繰り返されたこの言葉は、トランプ氏のエネルギー政策の布告令のようなものだ。米紙ワシントン・ポストが予見したように、テキサスでもアラスカでもこれから「掘る」ことだけが残された。

実は、「ドリル・ベイビー・ドリル」はトランプ氏の造語ではない。2008年、メリーランド州知事だったマイケル・スティール氏が石油・天然ガス掘削の拡大を強調して使ったスローガンだ。その後、アラスカ州元知事のサラ・ペイリン氏が取り入れ、昨年からトランプ氏が自身の流行語にした。確かに、誰が見ても簡潔で頭に残るメッセージなので、トランプ氏の好みにぴったりではないだろうか。

何よりも、トランプ氏にはそれを「現実のものにする」力がみなぎっている。出遅れれば滅びるかのように、政権移行チームは突破しようと着々と準備に入った。ノースダコタ州のダグ・バーガム知事を「エネルギー・ツァール」と称して内務長官に起用し、米環境保護局(EPA)長官に元下院議員のリー・ゼルディン氏を指名した。「地球温暖化は科学的根拠がない」として化石燃料政策を率先して主張してきた人たちだ。中でも注目されるのは、石油掘削会社リバティー・エナジーのクリス・ライト最高経営責任者(CEO)のエネルギー長官への起用だ。天然ガス抽出工法を開発した人物で、気候変動対策を「ソ連共産主義のようなもの」と非難してきた。

トランプ氏と側近たちはなぜここまで化石燃料にこだわるのだろうか。英紙フィナンシャル・タイムズによると、4月、フロリダ州の私邸マール・ア・ラーゴでは、米石油業界の大物たちが参加した非公開の夕食会が開かれた。トランプ氏はこの席で、選挙資金10億ドル(約1兆4100億ウォン)を支援すれば、彼らを縛っていた各種規制を撤廃すると約束したという。もともと「海面はもともと上下する」という哲学を持つトランプ氏にとって、このような取引は一挙両得だった。

特に、化石燃料で安い電力を確保すれば、トランプ氏が提唱した米国の製造業の復活に大きなメリットがある。石油と天然ガスで生産したエネルギーを輸出し、悩ましい貿易赤字を補填することもできる。共和党の大統領選挙公約集「アジェンダ47」でも、「米国を世界で最も安いエネルギー保有国にする」と掲げた。

トランプ氏の戦略はすでに功を奏しているムードだ。戦争でロシアの天然ガスの購入が難しくなった欧州連合(EU)は、米国から輸入を増やすことを推進している。安徳根(アン・ドククン)産業通商資源部長官も最近のインタビューで、「対米貿易収支管理のために米国産エネルギーの輸入を拡大する必要がある」と述べた。ワシントン・ポストによると、オーストラリアやノルウェーなども米国の基調に合わせ、化石燃料の開発に乗り出している。今、トランプ氏の顔色をうかがわない国があるだろうか。

トランプ氏が欲しいものを手に入れる間、世界はどこへ向かうのか。先月、国連世界気象機関(WMO)の報告書によると、今年の地球の平均気温上昇幅は1.54度だった。気候危機対応のマジノ線である1.5度を超えた。米紙ニューヨーク・タイムズは、「第2次政権の4年間、温室効果ガス排出量が40億トン以上増えるだろう」と予想した。今経験している異常気象は、来るべき日に比べれば「ごく普通の一日」の可能性があるということだ。その傷は私たちが、私たちの子どもたちが耐えなければならない。