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「一杯ですべての栄養を解決」 牛肉米を韓国で開発

「一杯ですべての栄養を解決」 牛肉米を韓国で開発

Posted February. 16, 2024 08:59,   

Updated February. 16, 2024 08:59

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韓国の研究チームが、「牛肉米」(写真)を開発した。米に牛の幹細胞を培養し、たんぱく質や脂肪の含有量を高めたのだ。研究チームは、食糧が不足している国に有用な栄養分として使われたり、軍隊または宇宙食糧として活用できるものと予想している。

延世(ヨンセ)大学化工生命工学科のホン・ジンギ教授チームは14日(現地時間)、国際学術誌「メタ」にこの「牛肉米」を発表した。同日、ネイチャーは、「ご飯さえ食べれば、全てのことを解決できるというアイディアが目立つ」という評価と共に、開発過程を詳細に報じた。

研究チームは、米に牛の筋肉と脂肪の幹細胞をつけて培養した。まるでご飯の上に牛肉がのせられた「牛肉寿司」と似た形だ。ホン教授は、「培養肉について研究する過程で、米が有用な支持体になれると考えた」と説明した。

培養肉とは、牛や豚の幹細胞を培養して実験室で生産する肉だ。細胞が育つためには、くっつくことのできる「支持体」が必要だが、従来は豆肉のような植物性タンパク質を主に使った。研究チームが支持体として米を活用すると、牛の幹細胞が米の表面や内部で育ち、栄養価の高い牛肉米が誕生した。

論文によると、牛肉米に含まれている脂肪とたんぱく質は、一般米より100グラム当たり0.01グラムと0.31グラムがさらに多い。それぞれ7%と9%ほど多くなったのだ。研究チームは、培養の際、牛の幹細胞の数を増やし、培養条件を最適化することで、たんぱく質と脂肪の含有量をさらに高める予定だ。

ホン教授は、「まず、ペットのための食品として開発する予定だ」とし、「香味の出る物質を添加すれば、今後『カップ飯』のような形での開発も可能であり、軍隊や宇宙食糧として活用できる」と話した。


チェ・ジウォン記者 jwchoi@donga.com