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再び向き合う米中首脳、新冷戦の雪解けのきっかけになるか

再び向き合う米中首脳、新冷戦の雪解けのきっかけになるか

Posted November. 13, 2023 08:35,   

Updated November. 13, 2023 08:35

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米国のバイデン大統領と中国の習近平国家主席は15日、サンフランシスコでアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議を機に二国間会談を行う。昨年11月、インドネシア・バリ主要20ヵ国(G20)首脳会議で対面して以来、1年ぶりの対面となる。今回の会談では、半導体やバッテリーなど、サプライチェーンの統制と台湾問題のような両国対立の主要事案はもちろん、ウクライナとイスラエルの2ヶ所の戦争まで多様なグローバル懸案が議題として扱われるものと予測される。

1年ぶりの米中両首脳間の会談となるが、その成果に対する期待はそれほど高くないのが現状だ。双方とも関係改善の必要性には共感するが、あまりにも認識の差が大きく、突破口を開くのは容易ではないためだ。両国は、昨年のバリ首脳会談を通じて改善の糸口を見出したが、偵察風船事態で対立が高まり、「失われた1年」を送った。今回、辛うじて会談が実現したが、再びどのような悪材料が突出し、緊張に追い込むか分からないのが両国関係の現実だ。

両首脳が話し合う議題も、どれ一つ合意に達するのが容易ではない難題だ。直ちに中国は、米国の先端技術統制を緩和することを要求するが、大統領選挙を1年後に控えたバイデン大統領から、融和的な措置を期待することは難しい。一方、米国は、台湾と南シナ海の軍事的緊張が衝突へと拡大しないようにガードレール(安全装置)を建設しようとしているが、中国は周辺海域に対する米軍の接近そのものを望んでいない。会談では、北朝鮮の核脅威や朝露兵器取引のような韓半島の懸案も話し合われるという。特にバイデン大統領は、中国が持つ対北朝鮮、対ロ影響力を発揮し、朝ロ密着を牽制してほしいと要求する計画だというが、習主席がどれほど呼応するかはまだわからない。

今、世界は、いつにも増して不安定で不確実な時代を生きている。両国間の戦略競争と新冷戦の気流に乗じた機会主義勢力のうごめきは、すでに欧州と中東に二つの戦場を作った。このような対決局面を好機と考える北朝鮮のような不良国の冒険主義は、より大きな情勢混乱を招くだろう。米中間の激しい競争は避けられない。しかし、それが衝突や混沌、分裂につながるなら、それは両国をはじめとする世界中に膨大な損失を生むだけだ。持続的な疎通と対話で世界秩序を安定的に管理することは、G2国として最小限の義務だろう。両首脳の会談が、新冷戦の冷気を多少でも溶かすことができるか、世界が注目する理由だ。