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「トラックがオーブンのよう」、猛暑で米アマゾン配送ドライバーがスト

「トラックがオーブンのよう」、猛暑で米アマゾン配送ドライバーがスト

Posted August. 02, 2023 07:49,   

Updated August. 02, 2023 07:49

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「停車したトラックはオーブンのようで、乗る瞬間、めまいがする」

米カリフォルニア州のアマゾン配送ドライバー、ラジ・シンさんは、猛暑の中での配送が危険な業務になっているとし、6月末からストライキに突入した。84人の同僚と共にアマゾンの配送ドライバーとしては初めて米貨物労働組合に加入し、労働争議に踏み切ったのだ。シンさんは、米気候変動専門誌グリストに、「35度を超える炎天下でも1日最大400回停車しなければならない。荷台は50度を超えるほどだ」とし、「猛暑が労働環境を過酷にしている」と訴えた。

1日、3ヵ月続いている米史上最悪の猛暑で、シンさんのような屋外労働者は極度の疲労と不安を訴えている。6月末、米テキサス州ダラスでは、郵便配達員が猛暑の中で業務中に死亡した。物流会社UPSの従業員は最近、抗議の結果、トラックにエアコンを設置する約束を取り付けた。

米紙ニューヨーク・タイムズによると、冷房施設が不足しているカンザス州のある肉加工業者では、5月以降、従業員2500人のうち約200人が退職した。猛暑の中、厚い防護服を着て保護ゴーグルをかけなければならないうえ、機器の消毒のため常にお湯をかけ続けなければならない苛酷な勤務環境のためとみられる。国内でも猛暑の中、ショッピングカートの管理業務を担当していた20代の若者が死亡する事故が発生した。

猛暑が危機レベルに拡大し、各国の労働時間と生産性も一斉に減少している。人口の半分である1億7千万人が猛暑の影響圏に入った米国では、全国で電気点検サービスなどが急激に減少している。

同紙によると、猛暑による生産性の低下により、米国ではすでに2020年に1千億ドル(約128兆ウォン)近い損失が発生した。このような傾向が続けば、50年には年間5千億ドル(約640兆ウォン)の損失が発生するとみられる。格付け会社ムーディーズは最近、猛暑が労働者の生産性を低下させ、健康上のリスクを高め、2100年までに世界の国内総生産(GDP)を最大17.6%縮小させる可能性があると推定した。


金玹秀 kimhs@donga.com