Go to contents

台湾の与党総統候補が訪米へ、中国が軍艦16隻で武力示威

台湾の与党総統候補が訪米へ、中国が軍艦16隻で武力示威

Posted July. 19, 2023 08:34,   

Updated July. 19, 2023 08:34

한국어

中国が14日午前から15日午前までの24時間、台湾近海に人民解放軍の艦艇16隻と戦闘機15機を送り、武力示威を行ったと、香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストが17日付で報じた。来年1月の台湾総統選挙に与党民進党から立候補する反中国の頼清徳副総統が来月、南米で唯一外交関係のあるパラグアイを訪問する際、米国を経由すると明らかにしたことに対する警告とみられる。頼氏は来月15日に行われるパラグアイのサンティアゴ・ペニャ新大統領の就任式に出席し、米国も訪れる計画だ。

軍艦16隻の動員は、台湾に対する中国の最近の軍事的脅威の中で最大規模とされる。昨年8月、ペロシ米下院議長(当時)が台湾を電撃訪問した際、中国は14隻の軍艦を台湾海峡に送った。今年4月、蔡英文総統が米カリフォルニア州でケビン・マッカーシー下院議長と会談した時は12隻を動員した。中国外務省の毛寧報道官は、頼氏の訪米の知らせが伝わると、「一つの中国」原則に反したとし、「米国と台湾のいかなる形式の往来も断固として反対する」と強く反発した。最近、人民解放軍の戦闘機が台湾の防空識別圏(ADIZ)に出没することも以前より頻繁になったという分析もある。

中国は、親中の台湾の野党・国民党の侯友宜総統が今年9月に米国を訪問することにも神経を尖らせている。侯氏はニューヨーク近郊のニュージャージー州で開かれる華僑年次総会に出席する予定だ。侯氏は現在、頼氏と民衆党の柯文哲主席に押され、支持率で劣勢を強いられている。このような状況で、訪米を通じて親中色を薄め、中立性向の有権者の票を集めようという狙いがあるとみられる。

米国は台湾の肩を持った。ブリンケン米国務長官は、頼氏の米国経由について「(台湾から中南米までの)移動距離を考慮すると、経由は日常的だ」とし、「過去数十年間、10人以上の台湾副総統が米国を経由した。中国がこれを挑発的な行動の大義名分にする理由は全くない」と述べた。そして、「私たちは台湾海峡の平和と安定を守る」と述べ、中国の脅威を座視しない考えを示した。


金祺容 kky@donga.com