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中国が電気自動車の主要「レアアース磁石」技術の輸出禁止を検討、日本紙報道

中国が電気自動車の主要「レアアース磁石」技術の輸出禁止を検討、日本紙報道

Posted April. 06, 2023 08:27,   

Updated April. 06, 2023 08:27

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中国政府は、電気自動車や風力発電のモーターなどの主要原料であるレアアースの磁石のサプライチェーンを統制するため、磁石製造技術の輸出禁止措置を検討していると、読売新聞が5日付で報じた。日本が7月から、中国への先端半導体装置23種の輸出を禁止するなど、米国を中心とした半導体サプライチェーンの再編の動きが強化されることに対抗して、中国が電気自動車の素材技術を武器に活用するという意味と解釈される。

読売の報道によると、中国政府は産業技術の輸出規制品目を盛り込んだ「中国輸出規制・輸出制限技術リスト」の改正案に、ネオジムやサマリウムコバルト磁石の製造技術を追加することにし、意見聴取に入った。早ければ年内にも確定する見通しだ。

ネオジムは、電気自動車モーターのコア素材で、現技術では他の素材に代替することが難しい。世界市場の84%を中国が占めている。韓国国内での中国産ネオジムのシェアも88%に上る。中国は採掘、分離、精製、生産など全ての段階の生産能力を備えており、輸出禁止が現実化すれば、韓国や日本などに大きな打撃を与えることが懸念される。

中国の電気自動車素材技術の輸出禁止の検討は、世界的な脱炭素化の流れの中で進められている電気動力化産業の拡大に対応し、この分野で覇権を握るための措置と解釈される。中国が製造技術の輸出を禁止すれば、グローバル電気自動車業界の中国依存度は今よりさらに激しくなり、世界市場全体を中国が左右しかねない。

同紙は、「習近平政権は、磁石を国家安保と関連した戦略物資と見ている」とし、「習主席は、国際社会の中国に対するサプライチェーンの依存度を高めるよう指示し、磁石製造技術の輸出禁止もその目的と分析される」と付け加えた。中国は、太陽光パネルの材料となるシリコンなどの輸出禁止も検討している。


東京=イ・サンフン特派員 sanghun@donga.com