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富裕層の子どもと交流するほど低所得層から脱却する可能性高い

富裕層の子どもと交流するほど低所得層から脱却する可能性高い

Posted August. 03, 2022 09:15,   

Updated August. 03, 2022 09:15

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低所得層の子どもが「富の梯子」に登るために何より重要なのは、人種や家族構成、学区よりも高所得層の子どもたちとの友情であることを突き止めた研究結果が出た。富裕層の子どもと貧しい家庭の子どもとの交流が活発に行われている地域であるほど、社会階級の上向き移動が頻繁に起きたという。

米ハーバード大学の研究組織である「オポチュニティー・インサイツ」は1日、このような研究結果を国際学術誌ネイチャーに掲載した。研究陣が25~44歳の米国人口の82%にあたる7030万人のフェイスブック友達関係を分析した結果、低所得層の子どもでも友人の70%以上が高所得層である地域で育った場合、成人になった後の未来所得が20%多いことが分かった。

研究陣は、「ただ裕福な級友たちと同じ学校に通うことを越え、互いに沢山の肯定的な相互作用をするところから上向きに社会的流動性が大きくなる」と説明した。米紙ニューヨークタイムズは、「地域によって低所得層から脱却する割合に差がある原因を解明した」と評価した。

低所得家庭出身として家族の中で初めて大学院を卒業した後、弁護士として活躍しているジメリエル・ボウイさんは、同紙のインタビューで「高校で裕福な友人たちと友情を築き、彼らがどういう考え方をしているのか理解するようになった」とし、「その時の経験が自分の人生で大きな違いを作った」と話した。

だが研究陣は、「米国社会では、このような階層間友情がますます減る傾向が構造化しつつある」とし、「社会の不平等化が進み、親が子どもの競争力を高めなければならないというプレッシャーから、自分の子どもが低所得層と交わることを敬遠する傾向を見せているからだ」と指摘した。英ニュース週刊誌エコノミストも、「社会がますます分断され、貧しい家庭の子供たちが機会を失っている」として階層統合政策が必要だと強調した。


洪禎秀 hong@donga.com