習近平主席、「官職に就けば裕福になるな」

「官職に就けば裕福にならず、裕福になるなら官職に就くな」

中国共産党が、幹部の家族の営利活動を制限し、違反時にはすべての職責を剥奪する規定を設けると、中国共産党機関紙「人民日報」が２０日、習近平国家主席（写真）の方針をこのように伝えた。大義名分は汚職防止だが、習氏の長期政権（３期目続投）確定を控え、党の掌握力を確固にする狙いがあるという見方もある。

人民日報によると、中国共産党の事務機構である中央弁公庁は１９日、党幹部の配偶者と子息、子息の配偶者にまで適用される「商業経営および企業運営管理規定」を発表した。規定によると、幹部の家族は創業・起業に投資したり民間および外資系企業の高位職を務めたりすることが禁止される。また、私募ファンドの投資、不動産仲介業、法律サービス業などで働くことも禁止された。幹部は、家族の営利活動に関する実態を定期的に報告しなければならない。規定違反が明らかになれば、幹部と家族が持つすべての地位が剥奪される。

中国共産党は、新たに幹部を任用する時も、本人だけでなく家族の経済活動が適正かどうかを重要な選抜基準とする方針だ。一部では、「１０月の第２０回党大会での習氏に対する反対の声を抑えるための布石」という見方もある。


金祺容 kky@donga.com