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ワリエワも五輪後は捨てられる運命?

Posted February. 18, 2022 08:39,   

Updated February. 18, 2022 08:39

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禁止薬物に陽性反応を示した女子フィギュアの「宇宙人」カミラ・ワリエワ(16=ロシア五輪委員会)が2022北京冬季五輪をのみ込んだ。陽性反応が出たにもかかわらず、フィギュアスケート女子シングル出場を強行したワリエワの初の五輪出場は、さまざまな疑惑と批判だけを残した。ワリエワは次の五輪で名誉回復を狙うことができるだろうか。残念ながら「使い捨てカップ」のように捨てられてしまう可能性が高い。

ワリエワはエテリ・トゥトベリーゼ・コーチ(48=ロシア)師団の選手だ。トゥトベリーゼ氏は、ワリエワはじめアンナ・シェルバコワ(18)、アレクサンドラ・トルソワ(18)の3選手と一緒に今回の五輪に参加した。トゥトベリーゼ氏は2014年から今まで女子フィギュアを支配している人物だ。ただ、ここで注目すべきは、栄光をともにした選手はすぐ引退するか、コーチのそばを離れたことだ。

2014年ソチ五輪のフィギュア団体で金メダルを獲得したユリア・リプニツカヤ(24=ロシア)は拒食症に悩まされたが、3年後には引退した。2018年平昌(ピョンチャン)大会でそれぞれ金メダルと銀メダルを獲得したアリーナ・ザギトワ(20)とエフゲニア・メドベージェワ(23=以上ロシア)の運命も似ていた。ザギトワは1年後、同じ師団の選手たちに後れを取るようになると現役引退した。メドベージェワは五輪3カ月後、「友達のようなコーチと仕事したい」として金妍児(キム・ヨナ=32)のコーチだったブライアン・オーサー氏を訪ねた。この他にもジュニアからシニアデビューした選手たちが少し頭角を表わせてから負傷したりすると容赦なくトゥトベリーゼ氏に見放された。

トゥトベリーゼ氏は現在、女子フィギュアの4回転ジャンプ時代を築いた人物だ。今回の五輪に出場したロシア出身選手3人全員が4回転ジャンプを跳ぶ。女子選手の中でロシア勢を除いて公式戦で4回転ジャンプが跳べる選手は日本の 紀平梨花(20)ぐらいだ。紀平も体に無理が伴う4回転ジャンプのためケガをし、五輪出場はならなかった。

トゥトベリーゼ氏は、若手選手たちに殺伐とした厳しいトレーニングと食事の調整を要求する。1日に12時間以上の練習は、基本的に水を飲むことまで統制する。にもかかわらず、7年以上ロシアフィギュアスケート選手権で優勝者を輩出し続け、コーチのトゥトベリーゼ氏が率いるフィギュアスケートクラブ「サンボ70」には、ロシアの幼い選手たちが行列を作るほどだ。

ロシアには4回転ジャンプができる幼い有望株が10人以上いる。ワリエワがいなくても代替選手が溢れているということだ。海外のフィギュア専門家と指導者たちが、ワリエワは使い捨てカップの運命になると予想する所以だ。


金東昱 creating@donga.com