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北朝鮮、一方的に遮断した南北通信連絡線を55日ぶりに復旧

北朝鮮、一方的に遮断した南北通信連絡線を55日ぶりに復旧

Posted October. 05, 2021 08:23,   

Updated October. 05, 2021 08:23

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北朝鮮が4日、8月の韓米合同軍事演習に反発して一方的に遮断した南北通信連絡線を復旧させた。北朝鮮が韓国側の通話の試みに応じたのは55日ぶり。

統一部は同日、「午前9時に南北共同連絡事務所の通話がなされ、南北通信連絡線が復旧された」と明らかにした。国防部も同日午前9時、東海(トンへ・日本海)・西海(ソへ・黄海)地区の軍通信連絡線が完全復旧し、すべての機能が正常化したと伝えた。ただし、北朝鮮は、西海上の偶発的衝突を防止するための艦艇間ホットライン「国際商船共通網」を活用した試験通信には応じなかった。

文在寅(ムン・ジェイン)大統領の任期末、南北関係の修復を図る大統領府は、通信連絡線の復旧で対話の糸口をつかむための土台は設けたというムードだ。しかし、北朝鮮が先月だけで4度もミサイルを発射し、特有の強弱戦術を駆使しており、大統領府は後続の南北協力措置に対しては慎重な態度だ。大統領府関係者は、「政府の立場は、統一部、国防部が説明した」とし、発言を控えた。

統一部は同日、「政府は南北間通信連絡線の安定的運営を通じて、早期に対話を再開し、南北合意の履行など南北関係修復の問題と韓半島の平和定着に向けた実質的な議論を始め、これを進展させていくことを期待する」と強調した。通信連絡線の復旧に対して3日(現地時間)、米国務省報道官も、「私たちは南北間の協力を強く支持し、それが韓半島でさらに安定した環境を作ることに重要な要素だと信じる」と明らかにした。

 

通信連絡線の復旧により、大統領府は離散家族画像再会、実務および高位級画像会談など当初韓国政府が計画した後続措置を準備する考えだ。特に政府は、新型コロナウイルスの感染防止対策の協力をはじめ、ワクチンなど人道的支援も考慮しているという。

ただし、南北首脳会談に対して大統領府は、「現在のところ言及することはない」という反応だ。与党の一部では、来年2月の北京冬季五輪を機に南北首脳会談の可能性が議論されているが、「二重基準および敵視政策の撤回」という北朝鮮の先決条件を受け入れることが容易ではないためだ。北朝鮮は同日、通信連絡線を復旧させながらも、「今後の明るい前途のために先決されるべき重大課題の解決に向けて努力しなければならない」とし、再び政府に迫った。


パク・ヒョモク記者 イ・ウンテク記者 tree624@donga.com · nabi@donga.com