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鼻の下を搔いて

Posted August. 28, 2021 08:18,   

Updated August. 28, 2021 08:18

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この詩は、縦20.5センチ、横12.5センチの詩集の中にある。たいてい詩集の大きさは本の中でも小さい方だ。中でも4ページにぎっしりとこの詩は記されている。

詩集の大きさは、両手の手の平で隠れるほどだ。それと同様の大きさ、しかしもっとよく隠すものの1つが顔だ。両手の手の平で顔を隠す時は、混乱して辛い時だ。そんな時、手の平の中に逃げず、顔を覆った手を顔から離し、詩集を開いてみるのもいい。詩人の言葉はいつも私たちを待っているからだ。

生きることに疲れた時、他人のために苦しい時、実は他人ではなく自分自身のために苦しいということを直感する時、私はこの詩が教えてくれる秘密に寄り添い、慰めを受ける。詩人は、鼻の下が天使の指の形だと教えてくれる。しっ、すべて忘れて、再スタート。このような運命の跡を見ていると、揺れ動く心は少し落ち着く。

忘れていた鼻の下を手で触ってみる。天使の約束と消された話がある。顔を上げて向き合った人の鼻の下を見る。同じ秘密を共有する人だと思うと憎むことができない。縦20.5センチ、横12.5センチの実に驚くべき世界だ。