保守系最大野党「国民の力」の洪準杓(ホン・ジュンピョ)議員が17日、「初心者が出てきては国を経営することはできない」とし、大統領選への出馬を宣言した。2017年の大統領選に続き2度目の挑戦だ。
当選5回の洪氏は同日午前、ソウル汝矣島(ヨウィド)の陣営事務所でオンラインで出馬会見を開き、「切迫した心情で最後の政治挑戦に出る」とし、「尽忠報国の覚悟で、渾身の力を振り絞って奪われた政権を取り戻す」と述べた。
ハンナラ党(現「国民の力」)の代表、院内代表、慶尚南道(キョンサンナムド)知事を務めた洪氏は、党内ライバルの尹錫悦(ユン・ソクヨル)前検事総長と崔在亨(チェ・ジェヒョン)前監査院長を念頭に、「一夜漬けの勉強では大統領の業務を担うことはできない」とし、「政権を交代した後も国会で180議席を掌握した現政権勢力を相手にするには豊富な国政経験と強力なリーダーシップが何よりも重要だ」と強調した。特に尹氏に対しては、「26年間検察の事務だけした人が大統領の業務を担うことは難しいだろう」と述べた。また洪氏は、尹氏が最近物議を醸していることを念頭に、「『欠点のない』候補だけが工作の口実を与えず、野党の勝利を勝ち取ることができる」とし、「これまでの政治活動で、私と家族は皆、政権と国民の徹底した検証を受けた。これ以上検証されることはない」と強調した。
同日の出馬宣言で、洪氏は、国家正常化と国政大改革7大課題を提示し、24年の総選挙で大統領重任制を実施する改憲と「クォーター・アパート」、ロースクール廃止と司法試験の復活、高位公職者犯罪捜査処の廃止および韓国型連邦捜査局(FBI)の設置、KBS・MBCの民営化などを公約に掲げた。文在寅(ムン・ジェイン)政権に対しては、「ベネズエラにならって無償ポピュリズムが幅をきかす国になる」とし、「今日だけ生きるかのようにガチョウの腹を切って若者と将来世代に借金を負わせるばらまき大韓民国になってはいけない」と批判した。与党大統領選候補の中でトップを走る李在明(イ・ジェミョン)京畿道(キョンギド)知事については、「大統領になる性格ではない」と言い放った。
洪氏は1993年、検事時代に捜査に参加したいわゆる「スロットマシン事件」で注目され、96年の総選挙で国会入りした。2017年の弾劾政局で、自由韓国党(現「国民の力」)候補として出馬し、24%を獲得して文大統領に続き2位を記録した。
洪氏は、「国民の力」予備選挙過程で開かれるテレビ討論で現在の野党圏候補の中でトップを走る尹氏に対して、政策検証だけでなくネガティブ検証まで迫り、本戦での競争力を強調するという戦略だ。
姜炅石 coolup@donga.com