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クリエイターの テンカン、「Kポップに憑依、最大限同じように踊ろうとリップシングも」

クリエイターの テンカン、「Kポップに憑依、最大限同じように踊ろうとリップシングも」

Posted August. 12, 2021 07:27,   

Updated August. 12, 2021 07:27

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コンテンツ洪水の時代、なかなか関心を受けにくい。ところが、一般人はもちろん、芸能人の目まで釘付けにした兄妹がいる。30秒の映像で。それもありふれた素材のK-POPで。

ティックトックとユーチューブを主な舞台に、Kポップダンスをカバーするクリエイター「テンカン」(本名=イ・ガンビン、22)のフォロワーは30万人台。超大型ユーチューバーでもないのに、スターたちからラブコールを受ける。秘訣は単にダンスを真似して踊る一般のカバー映像とは違い、各歌手ならではの「ディテールな表情と視線処理」と「実際の舞台のようなカメラムービング」があるという点だ。これが認められ、今年2月、歌手ヒョナの所属事務所から連絡を受け、曲「I'm Not Cool」のダンスコラボレーションの映像を撮り、ソーシャルネットワークサービス(SNS)で大きな反響を呼んだ。その後、ITZY、宇宙少女、OH MY GIRL、fromis9、MONSTA X、チョン・ソミとも一緒にコラボした。

東亜(トンア)日報と会ったテンカンは、「小学生のときから音楽番組をすべて見てきた私には、踊るのは日常のことだった」と語った。両親の日には、妹のチン・ジョルミ(本名=イ・スルビン、20)と一緒に居間で特技を披露したりした。これを見た母親のチョン・スンウンさん(46)が、「(ティックトック、ユーチューブという良い表現手段があるから挑戦してみれば」と応援し、兄妹は実行に移した。

テンカンの映像には、K-POPを象徴する要素が漏れなく入っている。他の映像にはないリップシングまで。テンカンは「カバーというのは同じものでなければならない。一種の憑依だ」と話した。それに加え、映像の味を生かすのはチン・ジョルミの撮影実力だ。テンカンのダンス映像の特徴は360度回転、クローズアップショットなど、実際の音楽放送を彷彿させるカメラムービング。これはチン・ジョルミが携帯電話を使って、編集なしにワンテイクで撮影したものだ。チン・ジョルミは「映像を専攻してはいない。プロモーションビデオをたくさん見てきたので、退屈な映像は自ら許されない」と話した。

生まれつきの才能だけで可能なことではなかった。1分足らずの映像を撮るため、数日間に渡り、2時間以上も練習することもある。歌手たちと呼吸を合わせる時は、試案映像を作り、動線からタイミングまで全てを事前に組んでおく。「あまりにも震えて、ヒョナさんに会ってから数日間苦しんだ」と明るく笑うが、「アーティストに被害を与えたくないので、緊張を我慢して完璧に準備する」というプロフェッショナルな兄妹だ。


龍仁=キム・テオン記者 beborn@donga.com