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見かけだけでは分からないゴボウの魅力

Posted March. 01, 2021 08:04,   

Updated March. 01, 2021 08:04

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私がここ数年、関心を持って食べている野菜はゴボウだ。西洋人だけでなく誰でも食べやすい野菜というわけではない。土のついた木のように見え、かたくて食べ物だと想像することもできないが、ユーラシアが原産地であるゴボウはアザミ科に属する。ゴボウが咲かせる美しい紫色の花は、スコットランドの国花だ。15世紀、アラブ人によって花のように育つアーティチョークと太い幹を食べるカルドンに発展し、王室で食べ始め、欧州全土に広がった。この植物は皆、似通ったアザミの花を咲かせる。

野生種は、オーストラリアと欧州、米大陸で長い間育った。いっぱいのアザミが咲いた畑は、蜜蜂に花粉を提供し、人間は蜜と花、果物を得る。人々が嫌いな理由は、とげと種のためだろう。しかし、どこにでもよくくっつく特性が「マジックテープ」の発明につながった。

日本でゴボウはおせち料理に入る材料の一つだ。おせち料理は新年を迎えるための料理で、ここに入る材料は全て新年の意味を持っている。3、4日ほど家族が食べる量で、豊かさと幸福を祈る。秋夕(チュソク)になれば、先祖への供え物として作る料理にも入る。幽霊は想像するだけでも怖くてブルブル震えた子どもだった私は、死んだ先祖が食べて残った料理を食べるという言葉に料理を食べられなかった記憶がよみがえる。

ゴボウを料理に使う国は、日本、韓国、台湾だけだ。最近、米国の数人の料理ブロガーは、ゴボウのことを「木のようで苦い。まるで土の味」と描写した。野生のゴボウはそうかも知れないが、栽培されるゴボウを味わえば、やわらかく、少し甘く、ほろ苦い味、若干土の味が感じられる。

ベスト・レストラン・アジアで1位の功績を持つレストランのシェフ、成澤由浩氏の代表料理の名前は「土のスープ」。完全無農薬の土がついたままのゴボウを用い、塩を含むいかなる添加物もない自然そのものの味だ。材料から出る甘さと少し塩辛い味が微生物と調和を生み出した味。科学者によって証明された安全性。成澤氏は最高の野菜はそのような完璧な土壌だけで育つと信じる料理人だ。

中国では10~13世紀、宋の時代まで食べ物として使われ、その後は漢方学的な理由でさらに多く使われた。最近、西洋で注目される理由も、肥満と成人病に苦しむ人口が増えたためだ。カロリーが低く繊維質が多く、便秘治療にも効果的だ。表面の茶色は血圧を調節するポリフェノール成分で、血液循環だけでなく、血糖値を調節する浄化剤の役割を果たす。タワシでこする程度で素早く洗い、水に浸さない方が良い。

 

私は乾燥させて炒め、ゴボウ茶を作り、細かく切って冷凍庫に入れておいたゴボウを一握り入れて雑穀飯を作る。「私が食べる物が私を作る」という言葉を信じて暮らしているおかげで、悪いところもなく健康に日々を暮らしていることに感謝している。