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ラオスに野球の花を咲かせた「ハルクの奇跡」

ラオスに野球の花を咲かせた「ハルクの奇跡」

Posted January. 08, 2021 08:19,   

Updated January. 08, 2021 08:19

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ハルクが打ち上げた小さな球が、ラオスに野球の花を咲かせた

韓国プロ野球の元年スター・李萬洙(イ・マンス)ハルクファウンデーション理事長(63)は7日、「ラオスにできた野球場で初の野球大会が開かれる。感激的なことだ」と伝えてきた。

ラオスの首都ヴィエンチャンの近くにあるDGB野球場では、9日から来月27日まで、「第1回駐ラオス韓国大使杯野球大会」が開催される。男女3チームずつ計6チームが出場して、週末リーグを行って優勝チームを決める。

数年間の努力の末、昨年完成した同野球場は、インドシナ半島初で唯一の人造芝球場だ。長い間、ラオスの野球裾野の拡大に尽力した李氏の情熱に感動したラオス政府が、6万9000平方メートル(約2万1000坪)の土地を無償で提供し、大邱(テグ)銀行が3億ウォンの建設費を支援した。後援金と李氏の私財まではたいて、ラオス初の国際規格の野球場を作った。

李氏とラオスの縁は2014年末に遡る。当時プロ野球SK監督から退いた李氏は、「野球の不毛地」ラオスを訪れ、野球普及に努めた。

野球という種目に初めて接した現地の生徒たちにトレーニングをさせた。「野球場が特にないので、サッカー場に線を描いてから野球をした。初めは疑わしい目で彼を見ていたラオス政府の関係者も、徐々に心を開いた。李氏は、ラオス初の野球チーム「ラオジェイブラザーズ」の設立を率いた後、2018ジャカルタ・パレンバンアジア大会に出場させた。李氏が直接監督を引き受けた。相手チームとのレベルの差を実感し、1試合も勝てなかったが、ラオス初のアジア大会野球種目出場という歴史を書いた。

今大会には、ラオジェイブラザーズの男女クラブチームと男女高校、大学チームなどが出場する。この中でまともに野球をしているチームは、国家代表選手が大半のラオジェイブラザーズぐらいだ。李氏は、「高校選手たちは2アウトなのにバントをつけるほど、まだ野球をよく知らない。まだよちよち歩きの段階だが、野球というスポーツを通して心と体を健康にしようという意欲はみなぎっている」と話した。実際に野球より人間性を重視するラオジェイブラザーズ出身の中には、名門大学に進学したり主要機関に就職する選手も少なくないという。

新型コロナの関係で現地訪問が容易ではなく、韓国内に滞在している李氏は、「やっと第一歩を踏み出しただけだ。今後はベトナム、ミャンマー、カンボジアなど、インドシナ半島の他の国々にも野球を普及するために努力していきたい」と語った。


李憲宰 uni@donga.com