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医療スタッフの空白と院内感染、国民の痛みを無視する空洞化したシステム

医療スタッフの空白と院内感染、国民の痛みを無視する空洞化したシステム

Posted September. 03, 2020 07:43,   

Updated September. 03, 2020 07:43

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全国民が強化された社会的距離置き(ソーシャルディスタンス)を懸命に実践しているが、新型コロナの拡大の勢いはなかなか衰えない。昨日新規感染者数は6日ぶりに反発し、ソウル広津区(クァンジング)のヘミン病院、天安順天郷(チョンアン・スンチョンヒャン)大学病院など、コロナ戦線の基幹施設である院内での集団感染も相次いでいる。患者のそばにいるべき医療従事者は、13日間の集団休診を続けている。先月21日に始まった専門医の集団休診は徐々に広がって、1日基準の専攻医の77.8%、専任医の30.0%が参加した。

医療空白を巡る懸念が高まると、政府は昨日、来年上半期まで1054億ウォンをかけて496個の集中治療病床を追加し、軍医53人を民間病院に投入することにした。ベッドが増えれば、医療従事者はさらに切実になる。

医師たちは、医学部定員枠の拡大、公共医学部設立、非対面診療の育成、漢方薬報酬化の4つの医療政策を「4大悪法」と規定して撤回することを政府に求めている。国会が「原点からの見直しの明文化」の可能性を開いておいて、仲裁に乗り出しており、政府も医師国家試験の1週間延期と専攻医の一部告発を取り下げて、手を差し伸べているが、医師たちは政府に対する不信を捨てられずにいる。実際、政府は漢方薬報酬化のモデル事業や公共医学部設立撤回について1日、「政府の権限外」のことだと、事実上不可能だという立場をほのめかした経緯がある。

よりによって、コロナの最前線で戦っている医療界を対象に、相談もせずに新しい医療政策に踏み切ろうとした政府の一方通行的な仕事処理は問題がある。しかし、今は全国民が共同体のために連帯と配慮の精神で危機克服に乗り出した戦時状況だ。政府は、コロナ戦争を終わらせた後、これらの問題を原点に立ち返って、再度検討することを医師らが信頼できる方法で約束し、医師たちは今後、医療の公共性強化のための議論に積極的に参加することを約束しなければならない。

国民すべてが日常と生業を放棄して、それぞれ自分の立場で苦痛に耐えている。直ちに生計に打撃を受けるようになった零細業者の犠牲は言うまでもない。政府も医療界も、このような国民の痛みを無視してはならない。それぞれが一歩ずつ引き下がる姿勢で、一日も早く今の異常状態を終息し、コロナ戦線で心を一つにして戦わなければならない。