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米中貿易戦争の最前線に「46歳の女戦士」

米中貿易戦争の最前線に「46歳の女戦士」

Posted May. 29, 2019 09:31,   

Updated May. 29, 2019 09:31

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「一生懸命働く善良な米国人が仕事を失っている。米国の貿易パートナーが不公正な競争をするためだ」

中国と貿易戦争中のトランプ米政権で「リトル・ナバロ」と呼ばれるイラン生まれの女性官僚が急浮上している。ナザック・ニカタ商務次官補(産業担当)(46)だ。ニカタ氏は、対中強硬派で有名なピーター・ナバロ大統領補佐官(通商担当)に次ぐ強硬派として注目されている。英紙フィナンシャル・タイムズは27日、ニカタ氏を「あまり知られていないが、トランプ政権の敏感な国際経済事案を履行する重責を担っている」と評した。

2017年末、ワシントン議会に出席したニカタ氏は、「米国の産業が崩壊しつつある」とし、「貿易タカ派」の爪を遺憾なく表わした。ニカタ氏は今年2月にも、「輸入自動車が米国の安全保障に脅威」とし、欧州連合(EU)や日本など同盟国に対する関税賦課の法的根拠を提供した商務部機密報告書の作業で中枢的な役割を果たしたという。

トランプ米大統領は先月12日、ニカタ氏を米中貿易戦争の第一線部署である商務部産業安保局(BIS)の局長に指名した。米政治サイト「ポリティコ」は、「ニカタ氏がBISのトップとして中国との貿易戦争の最前方に立つだろう」と見通した。1ヵ月後、BISは中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)を米企業と取引する際、許可を必要とする「貿易ブラックリスト」に載せた。

1973年にイランで生まれたニカタ氏は、6歳だった1979年、イスラム革命を逃れて米国に移民した。UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)でフランス語と政治学を専攻し、シラキュース大学で経済学修士と法学博士(JD)学位を取得した。ジョージタウン大学副教授、ローファーム「Cassidy Levy Kent」のパートナー弁護士として働いた。特に、トランプ政権に合流する前、米ナマズ養殖漁民の代理を務め、ベトナム輸入業者に対する懲罰的関税も引き出した。

韓国とも関係が深い。弁護士時代、三星(サムソン)電子、現代(ヒョンデ)製鉄がニカタ氏のクラインアントだった。


朴湧 parky@donga.com