
「まだ(ベント号の)左DFは決まっていません」
久々に代表復帰する悲運のDF、金珍洙(キム・ジンス=26、全北)は胸を膨らませている。相次ぐ負傷で気をもみながら意気消沈していた金珍洙だが、今回の代表復帰で思いっきり存在感をアピールできる機会を掴んだからだ。
金珍洙は、パウロ・ベント代表監督(49)に呼ばれて11日から20日まで蔚山(ウルサン)で行われるアジアカップ代表チームの合宿練習に参加した。金珍洙のベント監督体制下での代表選出は今回が初めて。招集前日に電話で聞いた金珍洙の声には、これまでの空白に不安を感じながらも、いつでも代表チームの左ウィングを担う主力になれるという自信が漲った。
「自分のサッカー人生で一番重要な瞬間に差し掛かりました。今回の合宿練習は、今後どんなサッカーをやっていけるかを確かめる試金石になりそうです」
金珍洙はロシア・ワールドカップ(W杯)を目前に控えた今年3月、北アイルランドとの強化試合で膝を怪我し、W杯はもちろんのことKリーグ終盤までリハビリに専念した。2014年のブラジルW杯を控えても似たような苦い経験をした。連続する不運は、10月28日の全北(チョンブク)対水原(スウォン)のKリーグ1試合で後半に途中出場し、7ヵ月ぶりに復帰したグラウンドで涙を流した理由だった。金珍洙は、先月4日の蔚山戦に先発出場し、Kリーグ復帰ゴールを決め、復活への可能性を見せつけた。
「一度ケガをした選手は、みんな同じ気持ちだと思いますね。『また怪我したらどうしよう』という恐怖感に襲われたりするんです。しかし試合に出れない期間に同僚たちのプレーを見ながら『一つの試合に出れる』ことがどれだけ貴重なことなのか、心に深く刻み込みました」
俊足と鋭いクロスを持ち味とする金珍洙は、これまで洪喆(ホン・チョル=水原)や朴柱昊(パク・ジュホ=蔚山)が起用されてきたベント号の左の正FBに挑戦状を突き付けた。ベント監督は、右のイ・ヨン(全北)と同じように左DFにウィンガーのように敵陣の高いところまで上がってクロスをあげる攻撃的なプレ―を注文する。
金珍洙は「サイドDFに攻撃的役割を与えるベント監督の戦術の特徴を注意深く見て来た。今回直接監督と意思疎通をしながら、自分が監督の戦術に適しているのか見せたい」と語った。
負傷でW杯出場機会を2度も逃した金珍洙は、完璧なフィナーレを夢見る。試練を乗り越えて、最後は晴れやかな笑えるハッピーエンディングを準備している。金珍洙は「1次目標は来年のアジアカップへの出場と優勝だ。そしてベント監督と一緒にカタールW杯にも出たい。自分には毎日が最後で、その最後をうまく締めくくるために踏ん張りたい」と話した。
金在亨 monami@donga.com






