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[オピニオン]「悪い犬などいない」

Posted October. 06, 2016 08:35,   

Updated October. 06, 2016 08:49

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ペットの犬を主人公にしたベストセラー「マリと私~ペットと僕らの奮闘記~」の著者「ジョン・グローガン」はこう語った。「この世に悪い犬などない。悪い飼い主が存在するだけだ」と。EBS番組「この世に悪い犬などない」は、ペットの犬の問題行動で悩む家族を訪ねて、その解決策を教える。ところかまわず吠えたり、目につくものは手当たり次第に食いちぎるなど、様々な問題を引き起こす犬たちが、専門家からの支援で、あっという間に変わるのが不思議だ。その大半の問題は人間の間違った行動によるものであり、アプローチの仕方だけを変えれば、犬もそれにつられて変わる。

◆先月放送されたシーズン2の最初の放送で、SNS上で話題となった捨て犬「センミョン(命という意)」が登場した。土砂降りの中、地面に捨てられた捨て犬が11時間後に救助された。しかし、全身に激しい殴打による脳出血など虐待の跡が残っており、始終心が痛んだ。最近、行方が分からなくなった大型ペットを周辺の町の住民4人が殺して食べた出来事もあった。先月26日、全羅北道完州郡(チョンラブクド・ワンジュグン)に住むチェ某氏は、「オールドイングリッシュシープドッグ」品種の10歳「ハート」が家出して、一所懸命探し始めた。犬を探すチラシや垂れ幕を掲げ、警察には行方不明届も出した。

◆4日後、ハートは遺骨となって戻ってきた。捜査の結果、住民たちが屠畜して分けて食べたという。チェ氏は、「家族が殺されたのと同じ気持ちだ」と、ブログに強力な処罰を求める書き込みを掲載した。この書き込みが広まり、「一目でもペットとわかる犬を殺して食べるなんて、人でなしだ」と、ネットユーザーらの憤りが爆発した。益山(イクサン)警察署は、道に迷った犬を殺して食べた容疑(専有物離脱横領)で、住民らを立件したが、動物保護法違反容疑を追加適用するかどうかを検討している。

◆ソウル市は昨日、動物園の動物のための動物福祉5大原則を発表した。飢えやのどの乾きからの自由、環境や身体的不自由からの自由、苦痛や病気、又は傷害からの自由、正常習性を表現できる自由、恐怖やストレスからの自由がそれである。ペットにも当然適用すべき原則といえる。人間という存在が、生物大絶滅を招く環境破壊を超え、地球上の最も凶暴な生命体として残るのではないか恐ろしい。

高美錫(コ・ミソク)論説委員 mskoh119@donga.com