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IS掃討戦に支障か…米「戦々恐々」

Posted July. 18, 2016 06:56,   

Updated July. 18, 2016 07:08

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トルコのクーデター事態を受けて最も驚いた国の一つは米国だ。

北大西洋条約機構(NATO)加盟国であるトルコには、イラク、シリアを拠点に「イスラム国」(IS)掃討戦を遂行する米国の核心的な軍事基地がある。トルコがクーデターの影響で混乱に陥る場合、ただでさえ解決策が見いだせないISとの戦争に支障を来す恐れがある。

直ちに問題となったのは、ISの拠点に近いトルコ南部アダナ州のインジルリク空軍基地の使用だ。トルコ政府は、クーデター発生直後この基地を閉鎖し、17日午前現在までここから発進してISを爆撃した米戦闘機の基地利用を全面禁止している。国防総省のピーター・クック報道官は16日に声明を出し、「インジルリク基地で早くIS掃討作戦を再開できるようトルコ側と協議している」とし、「クーデターがIS掃討戦に及ぼす影響を最小化するために、カタールにいる米中部司令部がひとまずIS掃討作戦を指揮している」と明らかにした。

インジルリク空軍基地は、米軍とその家族約2000人が居住するトルコ最大の空軍基地で、NATOの核共有協定によって米国の核爆弾約90発が配備されている。米軍はインジルリク空軍基地でA-10、F-15戦闘機などを運用している。

オバマ大統領はクーデター発生直後の16日に声明を出し、「トルコのすべての当事者が法治によって行動し、さらなる暴力や不安定を引き起こすいかなる行動も避けることが必要だ」と述べた。共和党大統領候補のドナルド・トランプ氏は同日、ニューヨークでインディアナ州のマイク・ペンス知事を副大統領候補として紹介する席で、「トルコの不安定な状況は、オバマ大統領と(その政府で国務長官を務めた)ヒラリー・クリントン氏の政策の失敗を示す」と批判した。



워싱턴=이승헌 ワシントン=イ・スンホン特派員 특파원ddr@donga.com