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「肥満体質」を決める遺伝子を見つけた

Posted April. 15, 2016 07:20,   

Updated April. 15, 2016 07:27

国内研究チームが、肥満になる体質を決める重要遺伝子を見つけた。成均館(ソンギュングァン)大学薬学部の韓晶煥(ハン・ジョンファン)教授(写真)チームは、脂肪細胞の数を決定する遺伝子を確認して、学術誌「モレキュラーセル」の14日付に発表した。

小児時に一度脂肪細胞の数が決まれば、成人した後はそのサイズが変わるだけで、数そのものは減らない。そのため、いつでも簡単に肥満になりかねない。

研究チームは、食べ物の摂取後に活性化される体内信号伝達物質遺伝子(S6K1)が脂肪細胞の数を決定することを見つけた。成体になったマウスの遺伝子を操作して、この信号伝達物質を減らしたところ、正常なマウスに比べ、体格が小さくなり、脂肪組織の量も半分以下に減った。また、肥満による糖尿病や高脂血症など、様々な代謝疾患関連指標数値も下がったことが確認された。

脂肪は、脂肪組織内の肝細胞が脂肪細胞に分化する過程を経る。S6K1はこの過程で活性化され、脂肪細胞の分化を抑制する「ウィント(Wnt)」遺伝子の発現を減少させて、結果的に脂肪細胞の分化を促した。

韓教授は、「遺伝子のレベルで肥満が誘導される過程を初めて解明した」といい、「遺伝子の発現で脂肪細胞の数を調整し、肥満を予防したり、治療できる手がかりを作った」と明らかにした。



권예슬동아사이언스기자 クェン・イェスル東亜サイエンス記者 yskwon@donga.com