
米国の女優マリリン・モンローは、寝る時に香水「シャネルNo.5」だけを「纏っていた」ことで知られている。モンローが愛用したこのシャネルNo.5は、強烈なバラの香りが魅力的な香水だ。
濃いバラの香りは、数百種の香り分子が集まって生み出す。香りの分子の7割以上は、モノテルペン(monoterpene)と呼ばれる種類だ。モノテルペンは、ゼラニウムの甘い香りや、柑橘類のさわやかな香りを作り出す。リヨン大学やストラスブール大学などのフランス研究チームは最近、バラの香りの主な成分であるモノテルペン類の合成酵素を発見し、3日付の「サイエンス」誌に発表した。
これまでバラの香り分子「2−フェニルエタノール」の製造に関わる酵素については知られていたが、モノテルペン合成酵素の正体はベールに包まれていた。研究チームは、バラの中でも特に香りの濃い品種である「パパメイアン」と、ほとんど香りのない「ルージュメイアン」を対象に、たんぱく質の発現程度を比較した。
そこで、特に発現程度の差が大きいたんぱく質(RhNUDX1)を発見した。このたんぱく質はパパメイアンの花びらにはあったが、雄しべとガクからは見つからなかった。研究チームがこのたんぱく質の機能を調査した結果、バラでモノテルペン類が合成される時、酵素として働くことが判明した。
大邱慶北(テグ・キョンブク)科学技術院(DGIST)のクァク・ジュンミョン教授(基礎科学研究院植物老化・寿命研究団のリーダー)は、「これまでバラと関連しては、花の色など見た目を重視して育種する傾向にあり、香りは多く失われていた」とし、「今回の研究を通じて、バラ本来の香りを回復できる可能性が出てきた」と述べた。






