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九大医学部が「米捕虜生体解剖」の歴史館を開館、「反省すべき過去」

九大医学部が「米捕虜生体解剖」の歴史館を開館、「反省すべき過去」

Posted April. 06, 2015 07:14,   

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九州大学医学部が、米軍捕虜に対して生体解剖を行った医学部教官たちの蛮行を反省する歴史館を開館した。

共同通信によると、福岡市にある九大医学部は、同窓会の寄付金で建設した「医学歴史館」を4日に開館した。110年余りの医学部の歴史を説明する計63点の資料が展示されたが、このうち2点が生体解剖に関する内容だ。

太平洋戦争末期に起こった「九州大学生体解剖事件」の経緯を説明した展示品には、「私達は、非人道的な生体解剖事件で犠牲になった外国人兵士に対して、もう一度心から哀悼の意を表する」と書かれた。同大大学院の住本英樹医学研究院長は、開館を記念する式典で「医学部がしてきた役割と功績、反省しなければならない過去を振り返ることにより、医学の次に進むべき道を落ち着いて思索してもらう場にしたい」とあいさつした。

九州大学生体解剖事件は、日本の敗戦が有力視された1945年、九大医学部の教官らが、撃墜された米軍爆撃機の搭乗員のうち8人を実習室で解剖した事件のこと。故遠藤周作(1923〜1996)の小説「海と毒薬」のモデルにもなった。戦後、横浜の軍事法廷でこの事件に関与した5人に死刑が宣告されるなど事件関係者23人が有罪判決を受けた。しかし、韓国戦争の勃発を機に米国が対日宥和政策に転換したため、死刑は執行されず、関係者のほとんどが釈放された。

九大は、これまで事件を取り上げることをダブー視してきた。しかし、先月の医学部教授会で医学歴史館の開館を機に負の歴史も公表するべきだとの意見が出て、展示が決定された。



lovesong@donga.com