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教科書の「清廉」は上辺だけ…入試中心教育に立つ瀬のない「反腐敗」教育

教科書の「清廉」は上辺だけ…入試中心教育に立つ瀬のない「反腐敗」教育

Posted October. 28, 2014 03:15,   

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国内の教育現場で、「清廉教育」は、これまで入試中心の教育に押されて立つ瀬が無かった。京畿道(キョンギド)教育庁が来年から、全国小中高校に普及する「民主市民教科書」の改訂版に別途の反腐敗領域を追加することにしたのが、清廉教育を別途、教科書に編成し、正規カリキュラムとして扱う初の事例だ。これまでは一部の教科書で、「教職者の徳目」、「清廉な偉人」などの形で、曖昧に扱ったのが全てだった。教育庁は、現場の学校に清廉教育を勧める公文を送ったが、推奨事項に過ぎない。興士団(フンサダン)や韓国透明性機構などの市民団体が実施する委託教育も、申請する学校でだけ、限定的に行われるという限界があった。

このような、その場限りの教育の現状は、「反腐敗教育は、これまでの道徳や人性教育で十分だ」とか、「価値観の形成よりは、政治、行政、制度的対応が有効だ」という認識から始まったものだ。

一方、海外では違う。シンガポールや香港などの腐敗清浄国だけでなく、腐敗が蔓延っている中国やパキスタン、リトアニアなどの国々では、青少年対象の反腐敗教育の重要性を認識し、教科書や正規カリキュラムの過程に盛り込んで教えている。

中国は、「腐敗防止のためには、小さい時から教育をしなければならない」として、05年から、腐敗闘争教育を小中教科書やカリキュラムを通じて実施している。イタリアでは、地域社会で腐敗に立ち向かった人たちを、学校に招待して講演を聴いている。マフィアやサッカー試合の八百長などに立ち向かった大人たちを、「生きている反腐敗の教科書」として活用していることになる。米国は、小さいときから、正規科目に、「建国の父親」ジョージ・ワシントンの桜の木のエピソードなどを、正直さの手本として教えている。

国際透明性機構・青少年清廉プログラムの責任者のアンナ・タヤンタイ氏は、「清廉は、腐敗と同じように学習される。青少年らは、腐敗問題の唯一の解決者だ」とし、青少年期の反腐敗教育の必要性について強調した。

亜洲(アジュ)大学心理学科のキム・ギョンイル教授も、「腐敗感受性の鋭い青少年期から、反腐敗の教育を集中的に行う必要がある」と話した。