スターのキャスティングが売りのミニシリーズでもアイドルが出演する芸能番組でもないが、10年以上の息の長い番組がある。1999年に始まったKBS第2テレビの「愛と戦争」だ。不倫から舅・姑との葛藤まで実話をもとに夫婦生活の人間模様を描き出し、固定の視聴者を確保している。毎回奇想天外な夫婦の話を扱う「愛と戦争」も顔負けのスキャンダルが今フランスで起こっている。
◆男性は、約30年間暮らした同棲女性との間に4人の子どもがいる。最初の女性と別れ、「生涯の愛」と騒いだ2人目の女性と長続きするのかと思われたが、また別の女性と密会していたことが明るみになった。怒った女性は病院で寝込み、ついに2人は同棲を解消した。女性が40億ウォンを上回る骨董品を投げて壊したといううわさまで広まった。フランス版「愛と戦争」の素材を提供したこの主人公はオランド大統領。
◆平凡な市民であれ大統領であれ、この国で婚前同棲は汚点ではない。法的にも、カップルのタイプによって結婚と単なる同棲の中間である民事連帯契約(PACS)に分類される。1999年、事実婚に対する社会的・法的地位を認めた法が通過して以来、PACSカップルは急増している。結婚とPACSカップルを比較すると、2000年の30万5234件と2万2271件から、2010年には25万1654件と20万5558件へと両者の差が縮まった。
◆サルコジ前大統領は、就任後5ヵ月で2人目の夫人と離婚した。そして、「在任中の離婚」という記録を立てた後、13才年下のモデル、カーラ・ブルーニさんと3度目の結婚式を挙げた。大統領選挙でオランド氏にプライベートを攻撃されたサルコジ前大統領は、今回の不倫疑惑報道を受けて、「フランスの大統領が滑稽となった」と攻撃した。オランド大統領の人気は、「フランスの対外イメージにダメージを与えた」という批判を受けて失墜している。エリゼ宮殿の「愛と戦争」がクライマックスに突き進み、政治とプライベートは別というフランス国民の信頼も若干揺れているようだ。
高美錫(コ・ミソク)論説委員 mskoh119@donga.com






